金利系投資からの撤退

10月8日にUSDJPYの6Month Forwardを88.2075で売ったのは我ながら天才的だった。
自慢のChartをご覧あれ。(って書き始めた時は自慢だったが、まだ放置してるから今となっては
それほど天才的ではない・・・、ま、それくらいがリアルでいいでしょう。)
jpy-trade-gpc.gif

証拠金で入るO/N Rateを6MにSWAPすると6MのForwardになる。
何のためのデリバティブかというと日本株と合わせたお手製クオントの実践だ。

2008.10.09: 海外駐在員のための証拠金取引

為替のConversionを除くFixed Income系投資は、去年末のUS Stripsの売りを最後に
殆ど動いていない。ちなみにStripsの売りもかなり天才的だったのは貴君らも察しがつくであろう

と自慢話ばかりできればさぞかし景気がいいのだが、芳しくないポジションがある。
人民元預金とCiti Bank社債
である。2つともドル商品として考えているので日本円との為替差損
は気にしていない。
リーマン危機後のCredit Spreadの激しいWideningにより、Citi Bank社債はご参考時価ベースで、
11%も下落し、実際に売りにいったらさらに数%下を叩くことになる
だろう。ただ、言い訳の感は否めない
が、Citi本体の株に投資した場合と比較すると、11%の"下落"ならまだ救いようがあり、投資金額が11%
になってしまっていたことであろう。さらに言うなれば既にCouponの受取を考慮すると殆ど損していない
という苦しい言い訳もできなくもない。
人民元は、3年・5年の定期は苦しゅうないパフォーマンス5%以上でまわり続けているものの、若干振り分
けた1年定期が満期を向かえ、わずか2%弱の金利運用を強いられている。この投資はそもそも人民元上
昇によるキャピタルゲイン狙いであったので、6.82-3程度でVolatilityが1%を切る水準にまで落
ち込んだ人民元のパフォーマンスは中国On-Shoreのリスクを取った割りには失敗としか言いようが無い
惨憺たるものとなっている。二個うまく行った事例があれば、二個失敗事例ということで、どうやら私は凡人
のようである。

自らのブログの記事を見ると最近、金利系記事をあまり書いていないことに気づく。実際、書いてはいるの
だが一般的なDiscount Factorの話や、保険・TIPS(物価連動債)はやっぱり面白くないという結論に至る
など、極めてどうでも良い内容の記事ばかりだ。

理由は極めてシンプルである。
昨年からの暴落の中、魅力的なのは株であり、Fixed Income運用(金利)に興味が無いからである。
私は債券を主たる運用商品だとは考えていない。金利というのはとても重要な概念であることに依存
はない。しかし、債券保有者の債務者である企業や国に対する立場が明確でないのが問題だ。
利回り(%)で説明できるReturnの小ささにも、今の自分のアセットの小ささからするとあまり意味がない
ように思える。株が上がって、売りまくって現金余りの状態になるまでFixed Income運用はしばらく
見合わせる
ことになるだろう。

去年香港に行ったときに、ちょうど暴落があったので、人民元をUSDに転換し、さらにそこでアメ株を買った
のは抜群のタイミングではあった。この2つのしこりポジション。社債は売らずに、クーポンで得られる金利を
中心に人民元預金の償還金をUSDに少しずつ転換し、アメ株の買い増しに費やされることとなろう。


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