深夜特急1 香港・マカオ

もうキャット・ストリート(ラスカー・ロウ、またの名を泥棒街)などどうでもよくなってしまった。香港は、おそらくあらゆる通りが
キャット・ストリートのようなものなのだろう。あらゆるところに店があり、品物があって、人がいる。そのとてつもない氾濫が、
見ているだけの者も興奮させてしまうほどのエネルギーを発散している
のだ。<香港って街は、なんて刺激的なんだ> 私
は九龍に戻るフェリーの上で、歩きつかれた脚を投げ出しながら、胸のウチで何度もそう呟いていた。


う~む、良い表現だ。俺の香港の第一印象もこんな感じだった。


右手を後ろに隠すようにして戻ってくる。そして恥ずかしそうに右手を突き出すと、「スイクァ」と言った。彼女の手には西瓜
が一切れあった。みんなが食べろ食べろと勧めるので、ひとりだけだったがありがたくご馳走になることにした。


これもわかる。日本語と中国語の同音同義。日本人なら誰しも嬉しくなる瞬間だ。


マカオ、香港から連絡線で2時間半、水中翼船ならその半分でしかないが、その二つの都市は明らかに異なる国に属
している。香港から船に乗る時は出国カードに記入しなければならず、マカオの桟橋に降り立てば入国カードを提出し
なければならない。しかし同時にその二つがどれほど密接に結びついているかは、入国の手続きをひとつするだけでわか
ってくる。桟橋で簡単に発給してくれる観光ビザは25パタカであると共に25香港ドルでもあるのだ。つまり、マカオの通
貨であるパタカは、香港のドルに連動しほとんど等価なのだ。マカオの市中では香港のドルがそのまま使用できるという。
もっとも両者は等価ではあっても対等ではなくその力関係は香港ドルがマカオで流通しているのに対し、パタカが香港で
は使えないところにはっきり現われている。


時代が違うね~。今は40分で着く。ビザも必要だったんだ・・・。当時はポルトガル領だったのかな?
今となっては、二つの都市は属している国は中国で同じだが、行政が異なるだけ。
パタカと香港ドルは等価ではなく、1MOP=0.97HKDの固定である


賽の踊り

大小の勝負のアヤはゾロ目にあるのだ。大小におけるゾロ目は、ルーレット言えば0や00に相当する。象牙の球が0や
00に落ちれば赤黒どちらに張っていても親に取られてしまう。大小のゾロ目もそれとまったく同じで、合計数がいくつであ
っても大小に賭けられた金はディーラーに没収
されてしまう。私がカジノ側の人間だとすれば、そのゾロ目を最も有効に利
用したいと考えるだろう。ゾロ目が出る時に大と小に大きく賭けられていればいるほど、カジノにとってはありがたい。ディー
ラーはゾロ目を思うところで出せるのだ。場の雰囲気を煽り、客を興奮させ、大と小に賭け金が集中するようにしてゾロ目
を出す
。私はこの推測に誤りがあるとは思えなかった。


沢木君、残念ですが、誤りです。
このような事象がなぜ起こるかは、ディーラーの"腕"によってではなく、民の振る舞いそのものによるものです
民は全てを失うまで賭け金を大きくする傾向がある。必然の偶然性によって大きくなったに過ぎない富に、不合理な理由
をつけて正当化し、自らに才能があると思い込むものなのである。大大大大大と出てるから、次も大、次こそは小などと
いう宗教じみた不合理な理由で偶然を神格化し、調子に乗って大きく張っていく。そして、ついに訪れた必然のゾロ目が
出たら、カジノ側のイカサマを疑い始める
。これは大衆ギャンブルだけでなく、株でもKnock-In Put Shortでも言える民
のBehaviorなのです。


ダイスという単語の綴りが不意に曖昧になってきた。DICEだと思うのだが、確信が持てない。バックの中に放り込んでおい
た辞書を取り出し、調べてみた。綴りはやはりDICEだった。しかし意外だったのはそれが複数形で、賽の単数はDIE
であると記されていたことだった。DIE、つまり死だ。賽と死がまったく同じ綴りを持っていることに驚かされた。辞書にはこ
んな例文も載っていた。賽は投げられた。ルビコン河を前にしての、ジュリアス・シーザーの有名な台詞である。それを英語
にすると次のようになるという。The die is cast.
だが、この文章をじっと見つめていると、投げられたのは賽ではなく、死であったかのように思えてくる。

沢木 国境線というのは厳密に引かれているもののようでいて、ひどく杜撰なところがあるものだからね。
山口 そう。戦後の日本人にとっては、海岸線が即国境だったわけで、沢木さんや私は明治このかた、一番コンパクトで
国境のはっきりした日本で育った世代でしょ。だから、戦前世代と違って、国境なんて杜撰なものなんだという常識に欠
けるところがある(笑)

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