闇権力の執行人 ~外務省とスキャンダル

武装ゲリラとノンキャリア

1999年8月、中央アジアのキルギス共和国で、イスラム武装勢力に日本人技師4人が拉致されるという事件が起きた。
2ヵ月後の10月25日に人質は無事解放されたが、私は小渕内閣の官房副長官として、事件の舞台裏をつぶさに知る立
場にあった。当時注目されていたのは、人質解放のために身代金が支払われたのではないか、という点だった。政府は身代金
支払いを否定していたが、現実には300万ドルを支払っていた
のだ。しかし、その金はゲリラには渡っていない。そもそも政府
は支払う必要の無い金を出していたのだが、それだけではなく。じつは外務官僚がその金の一部を使い込んでいた、という疑
いがあるのだ。では、300万ドルはどこに消えたか。2005年3月にキルギス共和国で政変があった。アカエフ大統領はロシ
アに亡命し、その後、アカエフ大統領の不正蓄財が次々と明らかになっていった。1990年にアカエフが初代大統領に就任
したとき、外務省は「民主化の優等生」「中央アジアのスイス」とキルギス共和国を宣伝した。そして円借款と無償援助で約
350億円ものODAを出してきたのだが、その金がアカエフ大統領の不正蓄財につながった。人質解放のための身代金300
万ドルもアカエフ大統領とその周辺が着服したと私は見ている。05年3月に起きたキルギスにおけるクーデターに対して、ロシ
ア政府はいち早く「キルギス内政に干渉しない」という声明を発表して静観した。ところが日本だけは異様な対応をして国際
社会から疑問の声を投げかけられた。というのもキルギスの独裁者と非難されようになったアカエフ大統領がロシアに逃げ出す
直前に、日本の角崎利夫大使だけが大統領の山荘に出向いて30分間会談していたからだ。角崎氏はカザフスタン大使
兼キルギス大使で普段はカザフスタンのアスタナに駐在しているが、このときはなぜかキルギスに出張していた。海外でクーデタ
ーがあった場合、大使が動くと言うことはその国に対する姿勢を示す。だからどの国も大使の動きには慎重になる。角崎大使
がアカエフ大統領に会った理由は2つ考えられる。一つは外務省ならびに角崎氏が国際常識を知らなかったから。もう一つは
大統領に会わなければならない理由があったから
。前者の理由ではないはずだ。外務官僚はいくらなんでもそれほどレベルが
低くはない。ということは、何らかの理由で大統領に会わなければならなかったわけだ。その理由は何か。ODAの不正蓄財や
人質事件での身代金にかかわる話をしたのか。角崎大使はこの疑問に答える義務があるだろう。

「スクール」が隠すスキャンダル

外務省にはいわゆる学閥と言うものは存在しない。その代わり、専攻した語学による「スクール」というグループが存在する
スクールには、アメリカンスクール、ロシアンスクール、チャイナスクールなどがあり、それぞれ所属する部署の壁を越えて結束し
ているのだ。外務省には学閥は無いとしたが、じつは例外がふたつだけある。一つは「如水会」という一橋大学グループだ。
そしてもう一つの学閥は創価大学閥である。より正確に言うと、このグループは創価大学出身者だけでなく、創価学会員も
含まれている。榎泰邦中インド大使が外務省内の創価学会員組織「大鳳会」の頂点に君臨している。外務省の大きな
問題点は語学スクールの存在から生まれている。スキャンダルなど何か問題が起きた時に、それぞれのスクール内でかばい
合ってしまい、「人事は公明正大」「信賞必罰」とならない仕組みになっているわけだ。
 1997年2月ある週刊誌が「外務省高官の『二億円』着服疑惑の特集記事を大きく報じた。外務省の若手課長の中
でもエース格で、将来事務次官候補とみられている総合外交政策局のS課長が外務省の外交機密費を着服した、とい
うものだった。この疑惑がその後、2001年外務省要人外国訪問支援室・松尾克俊室長による外交機密費流用事件を
引き起こし、外務省を大きく揺るがすことになるとは、誰も考えていなかった。ここで明らかにしよう。S課長とは杉山晋輔中東
アフリカ局参事官(現同局審議官)である。1953年生まれ、早稲田大学在学中に外交官試験に合格し、1977年に
外務省に入省後、駐米大使館一等書記官、経済局国際エネルギー課企画官、事務次官秘書官を経て現職についてい
る。キャリア官僚である杉山氏が外務省機密費を私的に流用していたと言われる時期は1993年8月から1995年1月
までの1年6ヶ月の間だった。当時の事務次官は斉藤邦彦元駐米大使。「外務省のドン」として今も絶大な権力を振るっ
ている人物である。杉山氏は斉藤次官に寵愛され、東大出身者が主流の外務官僚に会って「私立大学出身者初の事務
次官」
という見方も出てきた。また早稲田大学出身の小渕総理が早大出身者を重用したことや、杉山氏の父親が国際法
の権威である杉山茂雄元法政大学教授だったことも省内の力関係に大きく影響していたと考えられる。
 外務省機密費とは、正式には報償費と呼ばれる予算で、主として外交工作や情報収集活動のために使われる。予算規
模は毎年50億円以上で、財政会計法上の特例措置として会計検査院の検査がなく、請求書や領収書の提出義務も
ない。名目さえ立てば使いたい放題の資金だ。1997年度の予算は約56億円で内訳は出先の在外公館への割当が約
36億5000万円、本省分が約19億2000万円だった。このカネを使う時は、在外公館では大使決済、本省は課長枠
局長枠などが決められていて杉山氏は事務次官枠で引き出していた。外交機密日は外交を円滑に進める上で必要だと思
っている。しかし、だからこそカネを使う側の外務官僚には高いモラルが求められる。


あれ? 外務省には学閥がねぇって言ってなかったか?? モロに学閥のような・・・。

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Comments [2]

 大悪人外務省事務次官と入力して検索すると、これでもかというぐらい外務省に否定的な記事が出てきます。
 善人外務省事務次官と入力しても、善人と断ってあるのに、そんな記事はほとんどなしで、やはり外務省の悪い記事がわんさかです。
 これはどうしたことでしょうか。
 読者が考えなければならないのはもちろんですが、外務省がより深く、より強く、反省しなければならないのではないでしょうか。

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