いびつな絆 関東連合の真実 1/3~見立君

六本木クラブ襲撃事件のターゲットは被害者とは別

キム兄弟とは、関東連合が対立していた"敵"の中でも、最も激しく敵対していたグループの頭だ。本名をKというが、私たちはその頭文字をなぞって、符牒のように"キム兄弟"と呼んでいた。キム兄弟は、山口組極心連合会系の暴力団組織に所属していた弟(その後、破門)の方がワルとして有名だ。喧嘩、しかも武器を使うような派手な喧嘩なら私たちも人のことは言えなかったが、もっと別の意味合いで悪いというのがキム弟に対する印象だ。強盗や知人への恐喝は数知れず、それでいて規則に縛られる暴走族のような組織に属するわけでもなく、好き放題やって都合が悪くなれば雲隠れする。呼び出しにも応じないし、関東連合と対立しながらも正面から向ってくるようなこともなかった。だからキム弟が暴力団に所属したという話を聞いたときは意外に感じたものだ。

関東連合のことを「暴力団にならずにマフィア化した組織」などと大袈裟に言うジャーナリストがいる。だが、どこの世界に抗争相手を人が集まるクラブの中で、しかも金属バットで撲殺するマフィアがいるだろうか。そもそも関東連合はマフィアなどという大それたものではない。「フラワー(六本木クラブ)」の事件を知った海外のマフィアが、日本のマフィアだかギャングだかの抗争で使われた道具がピストルやナイフではなく金属バットだったと聞いて呆れたという。ある意味では、平和な日本ならではの事件とも言える。今世間で言われる関東連合は、すでに暴走族では無く、かといってまっとうな社会人にもならず、そのまま歓楽街に溶け込んだ不良少年達が成人し、愚連隊と化したものである


トーヨーボール事件(2000年6月)

この事件は、S56年生まれの関東連合元リーダーである石元太一が共犯として逮捕された事件で、犯行に使われた車が女優・三田佳子さん名義だったこともあって、関東連合がメディアの注目を集めるきっかけともなった。三田さん名義の車が使われたのは、三田さんの次男が関係していたからだ。彼はその後、覚せい剤取締法違反で逮捕されて、マスコミを騒がせることになる。ただし、三田さんの次男が関東連合のメンバーだったというわけではない。メンバーどころか関係者と言えるほど近い関係でもない。彼はある関東連合のメンバーとたまたま地元が同じで、その縁から関東連合に近い関係者に自宅を溜まり場にされたり、勝手に車を使われたりしていただけだった。

関東連合は誰もが恐れる"殺人集団"の脅威を十二分に発揮して、暴力団顔負けの資金獲得活動を繰り広げていた。

巨人戦前売り券買い占め事件(1998年7月)

ドームチケット高校生動員問題 暴走族が関与/警視庁

東京ドームの巨人戦チケット購入に高校生が動員され、約100人が補導されていた問題で、世田谷や杉並区を拠点とする暴走族グループ「関東連合」のメンバーが関与していたことが警視庁少年2課などの31日までの調べで明らかになった。同課と荻窪署などは同日までに、仕切り役を務めていた杉並区の少年(19)を含む同連合のメンバー12人を別の傷害事件で逮捕。チケット問題についても、背後関係などを追及する。

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恐喝では、脅しや暴力を逃れるための対価として金が支払われる。実際の危害、もしくはその危害に怯え続けるぐらいなら、要求される金額を支払ったほうがまだ良いと思わせた時点で恐喝は成立する。私たちは少年時代に、既にそのことを理解していた。例えば事件にはならず明るみに出ていない話がある。六本木「フラワー」の事件で海外に逃亡した見立君が18歳の時のことだ。見立君は、老舗レコード会社の創業者一族の孫に当たる同い年のみ成年者から、数回に分けて合計5000万円近くの現金を恐喝している。支払い能力のある相手も大したものだが、そこには5000万円という大金に見合うだけの執拗な暴力と脅しがあった。見立君は決して飛びぬけて腕力が強かったわけではない。単純な腕っ節の強さだけで比べれば、見立君よりも強いメンバーはいたかもしれない。だが暴力の本当の怖さは、その破壊力やパワーではない。その暴力が、どんな相手に、どのように使われるのか。それによって、相手にどれだけの恐怖を与えることができるか、という点が重要だ。この点に関し、見立君は突出していた。敵対する相手に対してはもちろんだが、仲間内や知人に対するヤキはそれ以上に執拗だった。前歯が全部折れ、さらに顎の骨まで折れて口から血をダラダラ流しても、なおも殴り続けることがあった。相手に対して徹底的に恐怖心を植えつけ、二度とは向わないようにするためだ。この暴力は、周囲で見ている人間に対しても間接的に恐怖心を植えつけるという効果もある。

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