投資一族のブログ: 読書アーカイブ

読書の最近のブログ記事

最近、小説を読んでいる比率が上がっている。私は暇なときにいつでも読めるように、本を脇に抱えて歩いている
がいつも読んでいる本に比べ、有名な小説は映画化・ドラマ化されているようで周囲の反応が良い。
小説を読んでいるのはあくまで、「山崎豊子の沈まぬ太陽くらい常識として読んで損はないと思うよ」とノタマッタ
文学少年の彼氏の影響だ

文学少年の彼氏と一緒に本を見に行ったんだが、彼はどうやらギリシャ神話をお探し中らしい。
俺「ほぅ、ギリシャ神話ですか…、ギリシャ神話にも精通しているとは流石でございます。」
彼氏「違うよ。まだ知らないから読むんだよ。」
と謙虚に答えた。

確か・・・彼の探し物をイーリアスと言っていた。イーリアス、ギリシャ神話を題材としたギリシャ最古の抒情詩。
ある本を見ながら、彼はオイディプスの話を始めた。実の父を父と知らず殺し、実の母を母と知らず交わったため、
オイディプースの名は「エディプスコンプレックス」の語源になった。
エディプスコンプレックスとは母親を確保しようと強い感情を抱き、父親に対して強い対抗心を抱く心理状態の事
をいう。これはオイディプスがイーリアスの登場人物であるから、つながっているのだろう。
その話をある友人に言ったら、彼女が答えた。
「オディプスか・・・、村上春樹の最近の本を読んだ時、オディプスの話を基にしていると思った。」
海辺のカフカについて語っているらしい。

ドーン・・・↓

読者の皆さん、何言ってるかわかりますか?
これは常識なんでしょうかね?
家に帰ってインターネットで調べないと彼らの言っていることがわからん。
どうしよう・・・、俺、彼らの話に全然ついていってませーん。

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【フィクション系読み物】
2009.11.23: 沈まぬ太陽
2009.10.16: 華麗なる投資一族 明るい家族計画
2009.10.09: 華麗なる一族 困った女と良い女
2008.08.27: 3人の文学少女
2008.08.20: 久しぶりに小説を
2008.05.08: サロメ
2008.05.07: 魂を賭けよう
2008.05.05: 懐かしの民明書房刊

大きな利益をもたらすプロジェクト

アルカイダがダイヤモンドなどの宝石に目をつけたのは西アフリカが最初でなかった。しかし、それ以前の彼らの動きに
ついては米国情報筋はほとんど無視していた。最も強力な証拠が出されたのは、米国に帰化したレバノン人で数年間
ビン・ラディンの個人秘書として働いたことのあるワディーフ・エルハッジの裁判だった。彼は1998年9月20日、6週間前
に起きたケニアのナイロビとタンザニアのダルエスサラームの米大使館爆破に関与したとして逮捕され、有罪の判決を
受けて終身刑が言い渡された。裁判ではアルカイダから寝返った政府側証人の口から繰り返しダイヤモンドの話が出た。
これらの証言はアルカイダがかなり早い段階からダイヤモンドの取引に注目していたことを示すものだった。しかし、当時
の検察官の関心はもっぱら、エルハッジとビン・ラディンの直接的な関係にあったため、ダイヤモンドに関する追求はほと
んどなかった。

2001年夏、シエラレオネの地元のダイヤモンド商人たちは何か変事を感じ取っていた。本来ならダイヤモンドが大量に出
回るはずなのに、まったく姿を見せないのだ。シエラレオネ東部のボーやケネマで、一握りのレバノン人が正体不明のあ
る筋から金を受け取り、できるだけ多くのダイヤモンドを購入するように指示されている
。売り手の中には最高で30%のプ
レミアムを受け取ったという者も居た。ダイヤモンド鉱山の上をヘリで通ったとき、あまりにも多い鉱夫の群れに米国大使
はびっくりした。不安定ながらもRUFとの停戦は数ヶ月守られていて、RUFは少しずつだが国連の武装解除に応じていた。
武装解除した兵士たちは故郷に帰る代わりにに鉱山に集結していたのだ。鉱山の賑わいをよそにシエラレオネのダイヤ
モンドの輸出量は激減していた。いったいダイヤはどこに消えたのだろう。その謎の答えは1年後にわかった。ベルギー
の当局者がアーテシア銀行の行員から、アジズ・ナッソウルのASAダイアム社の口座の動きがおかしいとの通報
を受け
たのだ。1997年から2000年まで口座に全く何の変化もなかった。ところが2000年初めから2001年4月にかけてアントワ
ープのアーテシア銀行の同社口座に7000万ドルが振り込まれた。ASAダイアム社はダイヤはコンゴ産と言っていたが
当局の捜査員は実はモロンビア経由のものであることをつきとめた。アルカイダはそれまでのようにダイヤモンド市場を
経由するのではなく、産地から直接買い付けるようやり方を変えていた。


西側社会ではあまり知られていないが、ハワラというのは近代金融システムよりもっと以前から数世紀にわたってアラブ
やアジアで機能していた。政府の規制は受けていないが通常不法な存在とされるハワラはアジアやアラブ世界ではなく
てはならない経済組織として根を張っている。ハワラのなかを流通する金は実際には移動しない。ハワラ・システムは
インド・パキスタン・アフガニスタン・イエメンなど、数百万人の国民が出稼ぎに出ていて、稼いだ金を母国に送金するよう
な国では完全に国家経済に組み込まれている。ハワラが扱う資金量は年間数千億ドルに達する。インドのハワラを通過
した資金は1998年には6800億ドルにも達した。これはインドのGNPの約40%にあたる

米国内で活躍するイスラム系テロ組織としては、アルカイダは比較的新顔だ。ハマス、ヒズボラ、パレスチナ・イスラム・
ジハードといった組織が、米国内の慈善事業、シンクタンク、宗教研究プログラムなどを利用して数億ドルの資金集めを
してきた
。「何人か核になる人物がいて、資金をどう振り分けるか決めるのだが、アルカイダは他の組織と並んで資金の
配分を受ける資格があると認められた。なぜそうなったか、財布のひもを握っている人物、-通常はサウジの人間だが-
に、強固なワッハービズムを信奉するスンニ派の人々からそういう要請があったからだ。サウジが数千万ドルの金を使っ
て、ワッハービズムを世界中に広め、それが引き起こしかねない暴力に対する責任を放棄していることを批判する。
サウジの富豪20人をリストアップした金(きん)の鎖という表題のついた資料、リストに載っている者は全員、9.11の犠牲
者の遺族がテロ資金提供者に対している集団訴訟の被告として名を連ねている。

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【中東情勢関連本記事】
2009.10.30: 核拡散 ~ならず者国家はお前だろ
2009.08.28: インド独立史 ~ガンディー登場
2009.08.21: インド独立史 ~ナショナリズムの確立
2009.08.14: インド独立史 ~東インド会社時代
2009.04.24: 中東の歴史 「蛮族」を迎え撃つ「聖戦」(ジハード) 反十字軍の系譜
2009.02.02: イラン 世界の火薬庫 ~イランの周辺諸国との関係
2009.01.30: イラン 世界の火薬庫
2008.12.10: アラブとイスラエル パレスチナ問題の構図3
2008.12.09: アラブとイスラエル パレスチナ問題の構図2
2008.12.08: アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図

ビクター・バウト 
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1967年タジキスタン生まれ モスクワの名門、軍事外国語学校を卒業し、6ヶ国語に堪能だった。英語はまったく問題が
なく、フランス語もほぼ完璧だった。冷戦が終わって所属していた空軍が解散になると自分で事業を始め、数年という短
い期間で、彼は複数のパスポートと身分証明書を手に入れると同時に、個人としては最大級の数の航空機を所有するこ
とになった。所有機の大半は老朽化したソ連製のアントノフ機だった。これらの飛行機を使って、リベリアのテーラーやシエ
ラレオネのRUFをはじめ、アフリカの怪しげな軍隊のために数百トンもの精密兵器をヤミで運ぶのが仕事だった。
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1996年には50-60機の飛行機をベルギーを拠点として運航していた。しかし東京の目が厳しくなってきたのを察知する
と本拠地をUEのひとつジャルジャに移した。もっとも所有機のほとんどは、リベリアの会社セヌ・リベリア航空所属としていた。
その理由は国連の報告によるとこうだ、リベリア籍の会社ならば世界中どこにでも事務所を置いてよいことに加え、世界のど
の国とでも自由にビジネスができる。さらに、会社の役員や株主の名前を届け出る必要も無ければ、資本金の最低制限
もない。会社設立の法的手続きも一日でできる。
アフリカでは、バウトの専門は国際的な武器禁輸破りだった。注文通りの武器を注文どおりの数をそろえて短期間のうちに
発注者の手許に届けるやり方は他の追従を許さなかった。バウトは武器以外の物もてがけ、アフリカのどこにでも運べない
ものはない、との評判をとった
。実際、中央アフリカ周辺に国連の平和維持群を空輸したこともあったし、米国が中心となっ
た飢餓救援物資の輸送も手伝ったし、ザリガニや野菜を南アフリカから欧州に空輸したりもした。1997年5月、当時の
ザイールの首都キンシャサがローレント・カビラ率いる反乱軍の手に落ちなんとする間際、バウトは独裁者モブツ・セセ・セ
コの国外脱出を助けるために飛行機を飛ばしたこともあった。反乱軍は飛行機を追撃できる距離まで迫ったが失敗に終わ
った、1990年代末、バウトはコンゴの内乱では敵対する複数の勢力と武器取引を行っていた。またアンゴラのUnita(アンゴ
ラ全面独立民族同盟)や、テーラーやRUFにも武器を納めていた。こうした勢力はすべて、武器禁輸対象となっていたにも
かかわらず、である。バウトがアフリカの内戦だけに商売をとどめておけば、国際的な調査を受けることはなかったかもしれ
ない。しかし、1990年代後半になると、バウトの新たなつながりが米国の情報機関にとって大きな懸念材料となった。
アフガニスタンのタリバンとアルカイダへの武器提供である。2002年2月25日、ベルギー政府はインターポール(国際刑事
警察機構)を通じて違法武器取引の罪状で、バウトに逮捕礼状を出した。
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令状は直ちにバウトが年のうち数ヶ月を過ごすモスクワに送付された。米政府当局者には、ロシアは必ずバウトの身柄
をベルギー当局に引き渡すか、あるいは少なくとも逮捕するだろうという自信があった。ところがロシア側は、バウトは
ロシアには滞在していないと言い張ったのだ。バウト逮捕の試みは一気に進んだが、消えるのも早かった。欧州の
情報筋によると、バウト逮捕が撤回されたのは9.11後、アフガニスタンでの戦争が始まった際、バウトが米国当局と
交わした取引の中に、米国の秘密工作員と貴重な弾薬等の補給品を北部同盟に空輸し、その見返りとして、過去の
行動は不問に付されることになったという。

【フィクサー・陰の存在】
2010.01.26: 黒幕―昭和闇の支配者
2009.12.21: 君は日本国憲法を読んだことがあるのかね
2009.12.17: 俺の恋のライバルはツワモノ揃い
2009.07.17: 秘史「乗っ取り屋」暗黒の経済戦争
2009.03.23: 闇将軍
2009.03.13: 裏支配
2008.07.08: Richest Hedge Fund Managers

西アフリカでは豊富なダイヤモンド産地をめぐる勢力争いがつねに繰り広げられている。そのなかでも特に凄惨だったのが
シエラレオネとリベリアの内戦である。通常、ダイヤモンド鉱山で実際に採掘が始まるまでには、かなり巨額の先行投資
が必要だ。採掘そのものもまたコストがかかる。しかし、シエラレオネとリベリアではダイヤモンドは浅い川底で採取できる
投資する必要があるのは1個15ドルのシャベルと、"シェイクシェイク"と呼ばれる砂利を除くための簡単なふるいだけだ。
こうしたダイヤモンド産地を所有できれば、膨大な富を得る早道となる。

リベリアのチャールズ・テーラー
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リベリアは開放された米国の奴隷たちが19世紀に建国した国で、シエラレオネとの長くて穴だらけの国境はダイヤモンド
産地を走っている。将軍から大統領になったテーラーが隣国の冨を利用しようと考え始めたのは何年も前のことだ。マサ
チューセッツ州のベントレー大学で勉強した彼はのちに母国の内戦で兵を率いた。そのとき彼が考え出したのがスモール・
ボーイ・ユニット(SBU)と呼ばれる子供で編成する部隊
だ。テーラーが政治の世界に入ったのは米国が支援する腐敗
政治で知られたサミュエル・K・ドー大統領時代である。彼はまず、政府の資材調達の責任者となって90万ドルにのぼ
る政府の金を手に米国へ逃亡、1984年5月、リベリア政府の要請により、マサチューセッツ州ソマービルに収監される
が、15ヵ月後、なぜかプリマスの更正施設を脱走してリベリアへの帰国をはたし、後にドー大統領を失脚に追い込む内
戦で指導的役割をはたす。テーラーの政権は自国のダイヤモンド・金・木材といった資源をもっぱらテーラー自身や側近
たりの私腹を肥やすために利用した。一方でリベリアは極貧国家となる。そのため、テーラー自身とその家族および政府
高官たちは、国連により国外旅行を禁止されることになった。2003年6月には国連の下で開かれた特別法廷でテー
ラーは人道上の犯罪の名目で断罪された。同様の罪状で断罪されたのはセルビアのミロシェビッチ元大統領だけ
である。
国の資源収奪について調べているロンドンのNPOグローバル・ウィットネスによるとテーラーの一味はスイスの銀行に38億
ドルもの資金を隠し持っているという。

ダイヤモンドの近代史は1869年、南アフリカで83.5カラットという巨大な原石が発見されたことによって始まった。最終
的にはカットされて47.75カラットになったがこのダイヤは南アフリカの星という名で今でも知られる。1880年に英国の商
人セシル・ローズによってデビアス社が設立される
のだが、同社はたちまちにして事実上、世界のダイヤモンド取引を一手
に引き受けるまでに成長する。今日では、世界のダイヤモンド市場を牛耳るほどではなくなったが、それでも売り手としては
年間売り上げが70億ドルに達するという世界最大の規模を誇っている。しかも市場価格を一定の水準に保つために、
数十億ドル分のダイヤは買い上げられたまま市場には出回らない。また、もし好ましくない競争相手が出てきた場合、
デビアス社は手持ちのダイヤを一斉に放出し、価格を急落させて競争相手を排除してしまう。ダイヤモンドは3500年
の間その美しさが貴ばれてきた。しかし、ある歴史の専門家によると、ダイヤは"壮大な無駄"であるという。
確かに伝統がダイヤモンドに価値を与えている。しかし毎年数億個というダイヤモンドが採掘されている以上、伝統だ
けでは不十分だ。人がダイヤモンドを買い続けるには、もっと他に理由が無ければならない。そして確かに理由はある。
デビアスが理由を作り出しているのだ。デビアスは毎年2億ドルをダイヤモンドの広告に注ぎ込んでいる。その効果は絶
大で、多くの広告専門家が、デビアスの広告を歴史上最も有効な広告と認めている。

1993年10月にソマリアのモガディシオで起きた戦闘で、18人の米特殊部隊員が殺され、死体が街中を引き回される
という事件のせいで、クリントン政権は腰が引けていた。1994年に部族間の戦闘で数十万人が虐殺されたルワンダは、
結局は国際社会を動かすことができなかった。リベリアを舞台とした暴力による蛮行は放置されたままだった。リベリアの内
戦の様子は、子供の兵士やとがった棒の先に生首、女性用のかつらをつけた戦闘員、さらにマスクをつけたり、顔におどろ
おどろしい魔よけの化粧を施した兵士の顔などの映像を通して世界中に流された。

ブラッドダイヤモンドの不正取引リスクは、今のところゼロに近い。購入する石の出所を問うことは、ダイヤモンド商人の名誉
を傷つける行為とされ、タブーなのだ。そのため、国連のダイヤモンド禁輸措置にもかかわらず、シエラレオネとリベリアからは
相変わらずおおっぴらに、ベルギーのアントワープや他のダイヤモンド・センターにダイヤが密輸されている。世界中の研磨済
みのダイヤモンドの80%はアントワープを通過する
。その地区は街のほんの2-3ブロックにすぎないが、毎年数十億ドルもの
ダイヤモンドがそこで貯蔵され、カットされ、研磨されるのである。

【資源獲得競争】
2009.12.04: アジア情勢を読む地図2
2009.06.26: プーチンのロシア2
2009.03.13: 裏支配
2009.01.29: 意外に重要、イランという国
2008.11.11: ユダヤが解ると世界が見えてくる
2008.10.15: 製造業至上主義的産業構造分析
2008.09.08: いい女発見!
2008.06.19: 原油先物の取引高
2008.04.29: 世界の食糧自給率

「元気そうだな」男は笑いかけてきた。だがその目はどす黒く濁って見えた。
「あんた・・・どうしてここに」
「そんなに驚くことはないだろう。俺だってその気になれば、別れた女房の居場所ぐらい突き止められる」
「今さら何の用?」
「そう目くじら立てるなって。久しぶりに会ったんだから嘘でも笑って見せたらどうなんだ。ああ?」

「おめーにそんなに冷たくされたんじゃ仕方ないな。じゃあ、あっちに行ってみるか」
男は首の後ろをこすった。
「何よ、あっちって」嫌な予感がした。
「女房が話を聞いてくれないなら、娘に会うしかないだろ。中学校はこの近くだったな」

一親等をおさえる。恫喝の基本です。私も同意できます。
この男・・・そう、この親子に殺されるってストーリーですが。

「この一ヶ月間、何も変わっちゃいない。彼らは時計のように正確に生きている」
「人間は時計から解放されるとかえってそうなる」

時間の制約がない路上生活者の振る舞いか。
なるほど・・・。

微分積分なんて一体何の役に立つんだよ。
だがあんな質問をしてきた森岡の姿勢が、石神は嫌いではなかった。なぜこんな勉強するのか、という疑問
を持つのは当然のこと
だ。その疑問が解消されるところから学問に取り組む目的が生まれる。数学の本質を
理解する道にも繋がる。ところが彼らの素朴な疑問に答えようとしない教師が多すぎる。いや、多分答えられ
ないのだろうと石神は考えていた。本当の意味で数学を理解しておらず、決められたカリキュラムに従って教
え、生徒に一定の点数を取らせることしか考えていないのだから、森岡が投げかけたような質問は、タダ煩わ
しいだけなのだ。


数学だけでなく、学問、もとい子供に対する発言全てに対し、何故なのか?一体何なのか?を明らかにする姿
勢が必要だと考えています。それが、教師だけでなく、親、子供に接する大人としての責務と思います。
もしかしたら、子供の教育だけでなく、先輩後輩間の教育においても同様のことが言えそうです。

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軍需雇用

ソ連時代の軍需生産従業者については、米国の経済学者ガディーによる推計がある。かれは軍産複合体の民需生産
を切り離し、ソ連を構成していた共和国であるロシア分のみを抽出して、純粋に軍需生産に関連した仕事に就いている
人数を80年代半ばで600-700万人と推定
した。それは全労働者(軍人、国内国防部門官僚除く)の約10%にあ
たり、軍事生産雇用が330-370万人にのぼるとみられる米国の同比率に比べて2.5倍の多さであると指摘している。
ソ連には約900万人の軍事生産や軍事研究活動に従事した人々がおり、それは工業労働者数の約1/3にあったが
米国の同比率は12-19%、西欧は6-7%にすぎなかったという意見もある。

代表的な軍需企業

スホイグループ
軍事売上高15億2200万ドルでロシアトップ。世界24位。
戦闘機スホイの設計に関わってきた実験設計ビューロー・スホイは92年7月の時点で私有化されることとなった。
1コムソモーリスカヤ・ナ・アムーレ航空機企業合同 中国向け戦闘機Su30MKKの製造などを行う。
2イルクーツク航空機企業合同 インド向け戦闘機SuMKIや多目的輸送機MTAの開発・製造などを行う。
3ノヴォシビルスク航空機企業合同 戦闘機器Su24の修理、Su34の組み立て準備
4タガンログ航空機科学技術コンプレクス 水陸両用飛行機の製造
の4企業から航空機軍産複合体スホイが設立されることになった。

その他に、ミグ(MAPO、ヘリコプターカモフなど14企業を統合)、イリューシン(ヴォロネジが傘下)、
トゥポレフ(アヴィアスタル、カザン)、アルマズ・アンティなどがある。

生き残りをはかる軍需産業

ロシアの資本主義化の過程においては、利潤最大化原理が十分に働いているとは思えない。第一義的に作用してい
るのはいわば「生き残り原理」だ。株式市場での増資による資金調達が米国などと同じようにできない状況下では、企
業が利潤を少しでも多く出して、配当を高め、投資家の信任を得るというインセンティブが十分に働いていない。むし
ろ、利潤を隠匿し、利潤税を脱税するインセンティブがより強く働く。生き残り原理によって、参加者の生き残りを助け
ながら、同時に、個人的利得を海外に隠すといった行動を随伴している。

ロシア軍需産業の行方

国際比較すると決して大規模とはいえない。最大の売上規模を持つロッキードマーチンと比べると、ロシアの2000年
売上トップ企業アンテイの売上は2%強に過ぎない。一方ロッキードの従業員13万人で一人当たりの売上高が14万
ドル強であるのに対して、アンティ5万人で、9000ドルにすぎない。労働生産性が極めて低いのである。
さらに多角化が進んでいない
ことにも気づく。ロッキードマーチンの軍事売上は総売上の73%であり、ボーイングは
33%ノースロップグラマンの87%が最も高い。これに対してロシアの軍需企業を見るとミグのように売上の全てが軍
需品であるところもある。GDPに占める軍事費負担割合が高い諸国では、その経済成長が阻害されてきたことが実
証的に知られている。軍事化ではなく非軍事化こそ、国民生活を豊かにする近道だということを忘れてはならない。
目先の都合で、雇用維持のために軍需産業を維持する必要があっても、それを理由に軍需産業に長く依存してはな
らないのだ。

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核兵器の管理

ロシアは4万発の原子爆弾を製造可能な濃縮ウランやプルトニウムをソ連から引き継いだが、その管理に大きな問題を
残しているという。原子力潜水艦や多数の核物質をコントロールしている企業を支配下において、それらを材料に恐喝
などに利用とする動きもある。93年、あるマフィアグループが極東の造船所の副企業長に協力を求めたが、副企業長が
拒否したため殺害された。地方では、核兵器の管理が行き届かないこともあり、注意が必要である。安易に原子力関連
企業を私有化したり、地方移管すると、核物質が闇市場に流出しやすくなりかねないのだ。

軍事国家ソ連の戦争経済

ソ連経済は「指令経済」(国家による中央集権化を極点まで推し進め、国家計画による再分配を基軸とする経済体制)と
市場的要素や互酬的要素をもった「シャドー経済」(個人ないし組織によるルール違反を内在させている非公式経済体
制)が一体化した形で存在した。問題は平和時に戦争のための経済を準備するという意味での「戦争経済」あるいは戦争
に物資や人員を動員できる体制を意味する「動員経済」というものをソ連が内包していたことである。ソ連建国当時、
ドイツ、ハンガリー・オーストリア帝国の第一次世界大戦での敗戦の研究から、国家経済と戦争遂行能力の関係に気づ
いたソ連は「戦争経済」体制の構築に向かった。ゆえに「ソ連の産業は戦争のためにつくられた」とする極論もある。
(チェシンスキー)

軍事費負担を検討する際には、通常、軍事費をGDPで除した割合が用いられる。ただし、市場経済がシャトー経済とし
て部分的にしか機能していなかったソ連時代に、GDPやGNPの推計が極めて困難であったことは指摘するまでもない。
CIAは82年ソ連の軍事費をGNPで除した割合を13-14%と見積もっていたのに対し、エプステインは25-28%と推定した。

ソ連はどう軍事負担を賄ったのか

ソ連の軍事化を推進したスターリンは、国有企業の利潤をそれと気づかれずに収奪する「黙示的課税」によって、「戦争経
済」の資金を調達した
のだ。
この黙示的課税の典型は、農産物調達価格を国家統制によって低く抑え、小売価格を相対的に高く設定して、その差
を国家が収奪する方法だ。ウォッカのようなアルコール類など最終消費財の統制価格と原価のとの差額の多くが、取
引税という形で国家に徴税された。工業生産物については、物的支出と賃金からなる原価部分を、価格統制を通じて
低く抑え工業卸売価格と小売価格との差額は、利潤控除や取引税といった形で国家が収奪した。ここでいう利潤控除
は資本主義的な意味での利潤ではなく、企業の帳簿上に残される収益部分で利潤が残ったからといって、企業が使途
自由に使えるわけではない。その利潤の一部を国家に納付したわけである。


国防発注の支払い状況は95年武器・軍事技術にかんする国家発注が実際に決済された割合は35%にすぎず、96年
には29%だった。97年には19%が資金提供され、研究開発活動に関しては14%にすぎなかった。軍需品の生産は92年から
急減し、91年を100とするとソコロフの情報では97年には8.8の水準まで減少した。99年の時点で、軍需企業の80%が破
産状態にあるという見方もある。軍需企業の破産の責任は国防発注に対する支払いを契約どおりに遂行してこなかった政
府自体にあるともいえるからその破産手続きは困難を伴っている。生産減少を受けて、武器輸出指向が強まった。事実上、
無償支援に近い形で武器輸出を行ってきたソ連時代と異なり、冷戦後の支援打ち切りと「鉄のカーテン」の消滅でロシアの
武器輸出は大きく減少した。99年以降、好調な輸出や攻防発注の増加に支えられて徐々に回復の兆しがみられることに留意
する必要がある。この背後には、ユーゴ紛争やチェチェン紛争の激化によってロシアにおける国防関係者の発言権が強まっ
たことがある。2003年のイラク戦争が与えたロシア製兵器への影響は現段階では判然としないがロシア製武器の需要を喚起
することにつながると、ロシア通常兵器庁の長官は強気の見方を示している。あるいはイワノフ国防相はイラク戦争の結果、ロ
シア製通常兵器に対する関心が高まったことから、「無償の広告をどうもありがとう」
とまで語っている。

予算に明示されない黙示的補助金を連邦政府や地方政府から間接的に、つまり、戦略的に重要であるガスプロムや
エネルゴ(地域の電力会社)などから受ける共謀関係が構築されている。それによって軍需企業を含めた、本来なら死す
べき多くの企業がまさに生き残っているのである。たとえば、ガスプロムはガス料金の未払いを許容すること(インフレを前提
にすると未払いを放置するだけで事実上ガス料金は割り引かれる)や、バーターや手形決済、相互補正(相殺)に際して
ガスプロムに供与される商品・サービスを市場価格より高めに評価して決済することによって顧客に黙示的補助金を供与
できる。こうすることで、私的所得と共同所得の区別が曖昧になっている。一方、エネルゴは、期限超過売掛金の放置、
収入(債権)と支出(債務)との相殺、バーターや手形の利用などによって黙示的補助金を供与している。これらは
補助金を受け取る企業とその企業の所在する地方政府などとの共謀のもとで実施されている。


【国家主権系関連記事】
2009.12.22: 金融vs国家 ~金融史の観点から歴史を読む
2009.11.05: 核拡散 ~新時代の核兵器のあり方
2009.07.20: タイ旅行 国土がある、通貨がある、言語がある
2009.05.19: 俺の欲しい車
2009.03.27: 私の株式営業 ~Fiat Moneyの裏打ち
2008.10.01: オレはオレの国を手に入れる
2008.09.24: 俺の欲しいもの
2008.09.23: 被支配階級の特権
2008.08.22: Olympicと国家
2008.04.15: 国境 ~統治権の狭間

2003年3月20日から始まったイラク戦争で、イラク側が使用した武器の中で脚光を浴びた武器が一つある。米国の主力戦車
M1エイブラムス2両を機能停止に追い込んだとされるロシア製の対戦車ミサイル「コルネット」
だ。持ち運びできるコンパクトなもので、
製造している国有集権企業《器具製作設計ビューロー》は、政府の干渉をあまり受けずに武器輸出ができる数少ない軍需企業
で、世界各国に取引先がある。冷戦期の負の遺産、ソ連崩壊の前後に独立したウクライナなどの国々が旧ソ連製およびロシア
製の武器輸出に関与している可能性もある。ソ連が無くなり、ロシアも「資本主義化」を進めているからもう安心というわけにはゆか
ないのだ。米ソ対立を軸としたわかりやすい状態から、どこに敵が潜んでいるのかわからないわかりにくい混沌とした状態に変化して
しまった。

93-2000年の世界への武器供与状況を各国別にみてみると、米国が1360億ドルで1位、2位は465億ドルで英国、3位
はフランスの293億ドル、そしてロシアが第4位の253億ドル
だった。(米議会調査報告2001年)
ソ連時代から継続的に行われてきた武器輸出を考慮すると、ソ連・ロシア製の武器が世界の安全保障において無視しえぬ存
在であることもまたたしかであろう。とくに、ロシアからの核物質の輸出の危険まで考えると、ロシアの軍需産業のもつ不気味さは
なおなくならない。核物質の安全管理には、2020年までに約22億ドルもの資金が必要という説もある。テロリストから核を守り、
安全に管理するだけでもこれだけ多くのコストがかかるわけである。

ロシア軍の誕生

91年ソ連崩壊後もソ連軍を維持しようとする動きはあったが、ウクライナなどがそれぞれ軍隊を保有することになったため、ロシアも
独自軍を形成することになった。ロシア軍は、282万2300人からなり、うち将官は2303人だった。兵員数は資料によって数字
が異なっており、創設時の兵員数を270万人とみる見方もある。いずれにしても当時にロシアの人口は1億4800万人台であった
から、人口の約1.9%が軍人で、米国の約3倍ほどの割合となる。なお、ソ連時代の88年、兵員総数は339万人にものぼった
といわれており、まさに軍事経済を実践していた。このほかに国境警備軍や内務省軍に代表される準軍隊が存在するほか、軍
属(文民)もいることを忘れてはならない。ロシア軍以外の準軍隊だけでも92年段階で52万人もいた。
ロシア軍はソ連軍当時から、陸海空三軍のほか、戦略ロケット軍、防空軍の5軍制という特殊な編成をとっていた。
核兵器関連の企業・研究所は基本的に、ソ連時代の「閉鎖都市」とよばれる、自由に行き来ができない秘密の都市に存在した
ニジニノヴゴロドにある「アルマザス16」やウラルの「チェリャビンスク70」といった都市で活動していた。「チェリャビンスク70」「トムス
ク7」「クラスノヤルスク26」の三ヶ所でプルトニウムや核物質の製造が行われていたとみられている。

プーチン政権下の軍事改革で示された情報安全保障ドクトリンとは、簡単に言えば、インターネットの利用にかかわる安全を確保
するために、インターネットを利用する個人や私的集団の権利を制限できるようにすることなどがうたわれている。eビジネスの発展を
促進しようとしている反面、ネット上の諜報活動をしやすくする面もある。ロシアには有名なエシュロンと同じような諜報活動として
業務調査活動システム「SORM」がある。コンピューターのプロバイダーの顧客が行うメールやインターネットの利用をKGBの後身で
ある連邦保安局がモニターできる
ようにするものだ。すでにバージョンアップしたSORM2が稼動している。

制服を着たマフィア

ロシアになってから過剰な兵員を抱えていたソ連時代の軍を大幅に削減することに表面上成功したかにみえる。「ロシア軍は第三
世界の予算で、第一世界の軍を維持している」ともいわれる。ロシアの資本主義化の過程は厳しい財政難から、軍人の給与未
払い、生活水準の悪化、軍内部の規律低下、腐敗の蔓延という多くの問題を引き起こしている。ロシア軍人一人当たりの経費
は年間4000ドルに過ぎず、米国はこの45倍にのぼるという説もある。国際平和維持活動に参加したロシアの軍人は、武器か
ら燃料まで闇市場に売却したという話もある。「制服を着たマフィア」と呼ばれる所以である。東ドイツから駐留ソ連軍が撤収する
際には、手榴弾や銃火器が密売され、2001年にはグルジア国営放送が、グルジアの首都トビリシに駐留するロシア軍の基地
から武器・弾薬がカフカス系の武装勢力に引き渡される状況を放送した。98年の情報ではウラジオストクの闇市において、中古
拳銃なら数十ドル、カラシニコフ自動小銃なら1500ドルで売られていたという。

ロシアの軍需産業-軍事大国はどこへ行くか- (岩波新書)
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starソビエト帝国の崩壊がもたらした物−−イラク、北朝鮮、中国に落とされるロシア軍需産業の影
starやや「敷居が高い」感じですが、有益な一冊です!!

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【国家と戦争関連本の記事】
2009.10.23: 核拡散―軍縮の風は起こせるか
2009.06.05: 現代ドイツ史入門
2009.05.05: 民族浄化を裁く ~ボスニア
2009.05.04: 民族浄化を裁く 旧ユーゴ戦犯法廷の現場から
2009.02.24: 孫子の兵法
2009.01.07: ユーゴスラヴィア現代史 ~国家崩壊への道
2009.01.06: ユーゴスラヴィア現代史 ~Titoという男
2009.01.05: ユーゴスラヴィア現代史
2008.10.21: 東インド会社とアジアの海2
2008.10.20: 東インド会社とアジアの海

漫画みたいな本でしたね。さーっと読んでしまいました。
ケチをつけるわけじゃないんですがねぇ・・・

主人公が完璧すぎ・アゲアゲすぎて、シナリオに安易な感が否めませんな。
表紙につられて買っちゃいかんよ。これ。

スカッとする感じを目指しているのでしょうね。私はドロドロしたのが好きなもので・・・。

シンガポールフライヤーというタイトルに期待したが、現地調査が甘いと思われる。
シンガポールの実態に迫る文章でない。豊子と比較したら気の毒ではあるが、
昔読んだ、橘玲のマネーローンダリングの方が、香港の様子が生き生きと伝わってきた。
おそらく橘氏は香港に住んだことがあるか長期滞在していただろうということがわかる。

シンガポール舞台の恋愛小説ねーのかよ?
俺が自分で書くか・・・エグイのを・・・
シンガポールフライヤーだフラトンホテルだって・・・綺麗すぎだろ? つーかありがちだよ。わりーけど。
俺だったらゲイラン、オーチャードタワー、チャンギビレッジ辺りを舞台になぁ・・・。


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千里眼シンガポール・フライヤー 下 (角川文庫 ま 26-110)千里眼シンガポール・フライヤー 下 (角川文庫 ま 26-110)

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【フィクション系読み物】
2009.11.23: 沈まぬ太陽
2009.10.16: 華麗なる投資一族 明るい家族計画
2009.10.09: 華麗なる一族 困った女と良い女
2008.08.27: 3人の文学少女
2008.08.20: 久しぶりに小説を
2008.05.08: サロメ
2008.05.07: 魂を賭けよう
2008.05.05: 懐かしの民明書房刊

右翼団体「建国会」へ
争議の場合などに、なぜ赤旗を掲げ、「われらの祖国ソビエト」という、奇怪なスローガンを使わねばならないのか・・・
これがわたしには、どう考えても不思議でならない。我々日本人の祖国は、もちろんソビエトでもなければ、また他の
外国でもないはずだ。いうまでもなく、日本人の祖国は日本以外にはありえない。しかもまた、ソ連を真似して何が
ゆえに、赤旗をふらねばならないのか。労働運動には、その国の実情に即した、誰にでも納得できるやり方があるはずだ。

児玉機関 三井・三菱などの商社とちがって、採算度外視の即決主義を取った。雲母、銅、アルミニウムの原料である
鉱石ボーキサイト、潤滑油、ニッケルなど、必要なものを片っ端から買い集めた。中国で古くから使われている銅幣も集
めた。

児玉は鳩山に、はたしていくらのカネを提供したのか。大森実の「戦後秘史1」の「大森実の直撃インタビュー」で打ち明
けている。
児玉 当時のカネで鳩山さんに出したカネが7000万円です。
大森 7000万ですか。当時のカネで。そうしたら今だと何千億になりますな。
児玉 それはもちろんです。それとダイヤモンドですね。ダイヤモンド、プラチナ・・(中略)それで、私がシンガポールから持っ
 てきたやつ、三貫目から集めたやつですが、いまたぶん、日本銀行の地下にあるんじゃないでしょうか。
大森 何カラットぐらいですか
児玉 さあ、とにかくね、カマスに一つ半くらいあったでしょう。

児玉 全部買ったものです。支那で、シンガポールも・・・
 私が戦犯として巣鴨へ行く時、全部、辻嘉六に「ここへ置いとくから、これで党を作りなさい。それは長くかかるぞ。カネは
 このとおり、みんな渡しておくから自由に」と。
 後日、巣鴨から帰ってしばらくしたら河野一郎さんが「おい、俺は選挙中、君のダイヤモンドで往生したよ」と。
 「ダイヤモンドとプラチナを売って党のカネにしたいが売るところがない。それで俺は考えて、当時米を持ってる米の配給、
 米を扱うやつが一番カネをもってると思ったから俺が売って歩いた」と。

弘文堂を利用する児玉、中曽根、ナベツネ

弘文堂に児玉が乗り込むことによって、M会をバックにした東海興業も手を引くこととなった。かわって、児玉を中心とした
錚々たるメンバーが株主に名を連ねる。

大橋富重 137,000株
北海道炭鉱汽船 100,000株 児玉・河野一郎と深いつながりにあった萩原吉太郎
東京スタヂアム 60,000株 児玉・河野一郎と深いつながりにあった大映社長の永田雅一
東日貿易 60,000株 デヴィ夫人をスカルノに世話したといわれている政商 久保満沙雄
児玉誉士夫 40,000株
中曽根康弘 20,000株
渡辺恒雄 20,000株


笹川良一は、「人類みな兄弟」の著書で

児玉君が鷹揚すぎたと思うのは、外為法の知識がまるっきりなかったことだ。ロッキードの代理人をしていたのだから報酬を
もらってもかまわない。しかし、それを申告し、税金を払っていなければ脱税になる。
アメリカの小切手を日本国内でもらえば、それが外為法にひっかかるということさえ、引っ張られてはじめて知ったのである。
こんなふうだから児玉君は財産をほとんど残さなかったと思う。税金を払ったら足りないくらいではないか。名前を悪用されて
自己の懐中に入っていないウソの領収書の税金まで差し押さえられ、遺族は困っている。児玉君の知らぬ領収書の金は
福田太郎君とアメリカ人が懐に入れていると私は信じている


笹川会長の不気味なお言葉です・・・。
私が思うのは、怖いのは、稲川会長でも、児玉先生でも無く、国税だということです。

黒幕―昭和闇の支配者〈1巻〉 (だいわ文庫)
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star児玉氏を知る手がかりとなる1冊です

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【フィクサー・陰の存在】
2009.12.21: 君は日本国憲法を読んだことがあるのかね
2009.12.17: 俺の恋のライバルはツワモノ揃い
2009.07.17: 秘史「乗っ取り屋」暗黒の経済戦争
2009.03.23: 闇将軍
2009.03.13: 裏支配
2008.07.08: Richest Hedge Fund Managers

香港と日本ではどちらが物価が高いか

よく聞かれる質問だが、これにはどう答えたらいいかわからない。
香港は服が安い。しかし、いいものは東京が安い…香港の医療費は法外に高い。しかし日本の医療費は健康保険でまかなわ
れているから安く感じられるだけ・・・堂々巡りの香港・東京物価論争の糸口を探すため、私は一つの実験を思いついた。東京
と香港で同じ程度の金額を使って同じような生活をし、自分がどう感じるかによって、香港と東京の生活感を測る
。公的には
何の説得力も無い実験だが、自分にはそれが一番リアルな方法だった。
そんなことを意識し始めてから、ある日ふと、自分が貧乏臭くなっていることに気づいた。同じ程度の金額を使いながら、香港で
感じるこの挫折感は何なのだろう。法外な贅沢をしたいわけではない。今日一日を少しだけ豊かな気分にさせてくれるちょっと
おいしいパンやちょっとおいしいチーズ、ちょっとおいしいバター・・・つつましい生活環境の中でかろうじて自分の尊厳をささえて
くれるそんな日常の脇役を手に入れようと思えば、それは自分の日常圏内にはなく、いちいち香港島の外資系百貨店や高級
食材店へ出向かなければならない。問題なのは、そんなささやかな希望を持った人間に卑屈間を味わわせるほど、それらを
提供する店が高級だということだった。結局私はひどく気分を害し、二度とこんな所へ来るものか、とそんな世界との訣別を
誓ってしまう。


よく問われる質問ですね。確かに答えに窮するのです。
上記の考えは非常に同意できる俺流購買力平価。為替レートと合わせて測度変換完了です。
時代が違うのかもしれませんが、私の時代では、ちょっとした贅沢はそれほど高い値段を出さなくても
シティースーパーやSOGOなどで気軽に買える良い時代でした。


「日本人にも中文名があるのね。これは日本語でなんと言うの?」 そういわれて今度は自分の名をローマ字で紙片に書いた。
「これは英文名でしょ?あなたには日本名はないの?」
博美をぼっめいと読むのは広東語読みで、それを日本語読みするとHiromiになるの。でもそれを漢字で書くと『博美』になる
の。日本語で書くこともできるけど、それを書いてもあなたには読めないから、こうして中文と英文で書いてるだけ」
「ほら、じゃあやっぱりこれは中文名と英文名じゃない。」


わかるわかるー。中国vs日本。私もやりました。(香港vs日本ではない)
日本の名前ではなく、中国名を持っていると思っているみたいなんですよ!
だから漢字名前を教えると中国音で呼んでしまう・・・。

香港人には食べ物しか誇りに思えるものが無いんだから。香港人が愛しているのは香港じゃなくて香港式の生活様式。
香港人は自分たちが普段食べているもの、雲呑麺とか水餃麺とかが食べられれば世界中どこでも生きていける。日本人なら
きっと故郷の山とか海とか、日本語とか、そんなことを懐かしく思うでしょ。でも香港人は違うんだ。彼らに必要なのは茶餐庁
(ちゃーつあんてん)と中国人が多くて交通が便利なこと。これだけあれば世界中どこでも香港と思って生きていく。
外国に溶け込もうなんて最初から考えていないんだ。だから生存能力が高いんだよね。きっと世界中でひんしゅくをかっている
はずだよ。

日本人のブランド好きをいい物が欲しいが自分の価値基準に自信がないため、ブランド品を選んでおけば間違いなくて安心だ
という成金志向
だとすれば、香港の金持ちもまさにその類である。これは日本人や香港人の特性より、短い時間で急に金を持つ
ようになり、年月をかけて品性を育てる忍耐力の無い人々に見られる傾向であり、金という手段でしか自分を表現することのでき
ない人たちの宿命というべきだろう。

返還についてどう思う?

返還して一つだけいいことは、香港人が中国政府に対して「騙されないよ」という警戒感を持っていること。植民地時代はそうじゃな
かったわ。イギリス政府だって人民を搾取していたのに、香港人は「イギリスはけっこういい」って思ってた。なぜそうなのかしら?
イギリスは豊かそうだから信用して、中国は自分たちより貧しいから信じない。豊かな国は何も奪わないけど、貧しい国からは何か
奪われそうな気がして怖い。でも香港人民を一番騙してたのは一体誰かしら?
ここを植民地にしていたイギリスじゃないの。結局
香港人は見た目で判断しているだけなのよ。返還をきっかけに、香港人はよく考えるようになった。それが一番いいことだと思う。

私たちが必死に勉強したのは、あそこから出るために勉強するしかなかったから。勉強しなければ自分にどんな将来が待っている
のかわかっていたから必死だったのよ。でも娘は違う。恵まれた環境で育ったら、強い意志を持つことは難しいでしょう。ただ放って
おいたら多分自分では何もしなくなってしまう。それを手助けするのは親の責任
だと思うの。


教育の基本です。同意です。


何となく民主的ってのいうのも怖いと思う。立法議会の選挙で民主派が圧勝したね。何となく民主的な気がする。でも直接選挙
で僕らが選挙できるのは60人のうち三分の一の20人だけ。20人全員が民主派だとしても議会で絶対に過半数は取れない。
でもそういうことは誰も疑問に思わない。民主運動家の魏京生と王丹が釈放された時、香港人は喜んだ。でもこれから天安門事
件で中国を非難しにくくなるということを誰も考えない。何となく民主的ならそれでいいってムードが広がっている。香港人の最大の
問題は本当の民主を経験したことが無い点なんだ。植民地香港に政治的自由は存在しなかった。香港人が実質直接選挙権
を与えられたのは1991年立法議会の選挙が初めてだよ。それは返還が決まってからイギリスが点数稼ぎをするために駆け込みで
許した権利ってだけなんだ。イギリスが自分たちの言うように本当に自由と民主主義の国だったらなぜ140年間も放っておいたんだ
い? 香港人は経済活動が自由だったから、自分たちは自由を知っている人間だと思っている。でも経済の自由と政治の自由の
違いが全然わかってないんだ。本当の民主を知らないから民主を比較することしか出来ない。「民主が無いより形だけでもあった方
がいい」「中国よりまだ民主的だ」ってすぐに納得してしまう。とてもコントロールのしやすい人たちなんだよ。中国は香港人民がこれ
ほど支配しやすい人たちだとは思っていなかったんじゃないかな。「香港人の愚民化はとても簡単だ」、そうやって笑っている姿が想
像できるよ。「全部イギリスがやっておいてくれた。我々はイギリスに感謝しなければならない」


国民性の問題ではない。民とはそういうものだ。


香港とは、命を賭けて出てきてしまった人が集合する場所なのだ。博打はこの街に入る前からすでに始まっているのである。穏やか
な生活を好む人間は、もとよりこの街には来ない。香港で生きていくといういうことは激しく、騙し騙され、血を流しながら自分の居
場所を確保していく闘い。競馬や麻雀にすら賭けられないような人間が、人生という博打に賭けられるわけがない。私は「競馬を
しない男にロクなのはいない」という意見に傾きかけている自分を感じていた。


【民族意識と国民意識】
2009.08.21: インド独立史 ~ナショナリズムの確立
2009.08.20: インド旅行 招かれざる観光客
2009.07.22: タイ旅行 農業と宗教vs金融と資本主義
2009.07.21: タイ旅行 究極の製造業である農業
2009.07.20: タイ旅行 国土がある、通貨がある、言語がある
2009.07.08: 世界一レベルの低いDerivatives Investorが生まれた理由
2009.07.07: 世界一レベルの低いDerivatives Investor
2009.02.04: 新たなる発見@日本
2009.01.23: ドイツからのお手紙 銘柄選定における国民性
2009.01.05: ユーゴスラヴィア現代史
2008.12.08: アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図
2008.10.22: 香港とシンガポールの違い
2008.08.22: Olympicと国家
2008.06.20: 美の基準 ~民族を超えたArbitrage
2008.05.13: 語録 ~中国のお友達

私が知っている香港とは違う香港が書かれている。香港における差別・被差別構造や最貧困層の生活に焦点が当たって
おり、元居住者としては非常に興味深く読める本である。

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九龍城塞 日本では九龍城というあで認識している人が多いと思う。ここは麻薬や賭博、売春といった非合法活動が
公然と横行し、密航者や犯罪者がゆきかう魔窟として、香港はもちろん世界的に有名な場所だった。もともとここは文字通り
城壁に囲まれた、清朝から派遣された官史の駐在所だった。1898年、イギリスが清朝から九龍以北の新界を租借した時
九龍城塞はその範疇に含まれていなかった。そのため、九龍城塞は、イギリス領にあってイギリスの統治が及ばないという
治外法権的な空間
として、存在し続けることになった。


そう治外法権。そこにビジネスチャンスの臭いアリです。


台北には台湾じゅうからいろんな人間が集まっていた。大都市と田舎の両方を知っているから、視野が広いんだ。何かを考える
時、台北じゃなくて台湾全体のことを考える。国家のことを考える習慣がきちんとある
んだ。大陸だってそうだ。大陸の学生は
自分たちが国家の将来を考えなければならないという自意識をきちんと持っている。でも香港人はそうじゃない。香港のことしか
見てないし、香港の将来は自分が考えなきゃいけないという自意識はほとんどない。香港人は植民地統治下で政治に参加
できない状態が長かったから、政治に興味が無いのは仕方がないという人たちもいる。でも政治に参加できないという状況は
台湾だってつい最近までそうだったし、大陸はさらにそうだ。それは良いわけに過ぎないよ。


どこかの国にも言いたいです。まさにそれが教育なのです!


僕はアメリカのロックを聞いて育ったのに、香港ではイギリスのポップスが主流なのも気に食わなかった。やっぱり香港って
イギリスの植民地なんだよ。何より驚いたのは、香港の学校があまりに英語を重視していたこと。香港では、中国語はロクに
書けなくても英語の話せる人間が高級で有能だと思われているんだよ。中国人なのに馬鹿みたいだと思った。

套房(とうふぉん)とは日本語風に言えばワンルームのことで、自分専用の流し・トイレ・シャワーがある。
梗房(がんふぉん)トイレ・シャワー共同
床位(ちょんわい)ベッドだけが自分のスペースというものでイメージは寝台列車に近い。私的空間と公的空間を分けるものは
カーテンのこともあれば、鉄柵、板、いろいろ種類がある。鉄柵でしきった鳥籠のような部屋は籠屋(ろんおく)と呼ばれ、香港
の貧困層が暮らす住居の代名詞にもなっている。

もともと唐楼(とんらう)の一単位はそれほど小さくは作られておらず、最低でも400sqフィート(37平米)くらいの広さがある。
自分で住めば、最低限広くて快適だが自分には1銭も入らない。一世帯に貸せば5-6000元の家賃収入になる。それを
4つの套房にすれば一部屋3000元、つまり12,000間になる。ところが梗房を6部屋作れば一部屋2500元として
15,000元の収入。いっそのこと一番投資金額が少なくて住む床位を20個作ったら、1個1500元で回収金額が
30,000元まで跳ね上がる。違法建築のまかり通る香港では、一つの単位を細かく割って悪条件で貸せば貸すほど
回収金額が膨れ上がるという奇妙な可能性がある
。日本人が外から見たらこんな崩壊寸前のアパートの一部屋を持った
ところでなんぼの財産になるのだろう、と思うかもしれないが、快適さより安さを選択するしかない人間が確実に確保できる
この街では、荒れ果てたアパートの一部屋が貴重な財産になりうるのだ。


これすごすぎじゃねぇか??


【アジア関連記事】
2009.11.30: アジア情勢を読む地図
2009.10.19: 世界の大学ランキング
2009.09.10: オタク川柳
2009.03.10: アジア金融適性テスト
2008.11.14: 国際観光動向考察による人民誘致戦略
2008.08.21: 東南アジア横断 ~総括 アジア覇者への道
2008.06.02: 男のロマン
2008.02.11: 通貨制度 ~Free Floatを探せ

制度設計力 資本主義のもとで産業発展のための「資金の資本化」をいかに円滑に行うかを定める戦略である。
主な手段は、商業銀行・投資銀行・ヘッジファンド・プライベートエクイティといったラインナップである。制度設計には
金融政策目標や税制体系構築のような政策的ソフトウェア計画も含まれる。中央銀行は消費者物価安定だけを
目標にするのか、あるいは資産バブルを防ぐところまで視野に入れるのか、また会計制度や税制における金融取引の
取り扱いは国が金融をどう位置づけているのか知るバロメータになる。さらに預金者をどう守るか、海外資本流入を
どこまで認めるか、不正金融行為をどう対応するかといった点も重要な項目である。

環境適応力 経済活動の国際化や金融取引の複雑化に対して金融制度をどのように適応させていくか示すものだ。
企業が競争力を高め、市場開拓を行うに際して、古い慣行や制度が邪魔になることもある。その場合に、国がどこまで
制度を修正する意欲や熱意があるのか、市場経済はじっと監視している
。そこに疑問を感じれば合理性を重視する
金融ビジネスはあっさりとその場所を放棄するだろう。

金融育成力 国の金融観がストレートに表現されるものである。間接的にではあるが金融産業の生産性の対GDP比
によってある程度類推することができる。日本の場合、07年2QのGDPに占める金融・保険部門のシェアは6.3%である。
10-15%金融で稼ぐといわれる英米の水準とは大きな差がある。日本の自動車メーカーが世界一になれるのに、なぜ
銀行や証券会社が世界一になれないのかという問いには、産業の特性や経営の体質もさることながら、国家としての
取り組み姿勢が少なからぬ影響を及ぼしている
ことにも着目する必要があろう。


手形、約束手形、最近ではCPや電子CPといった形式に移行し始めているが、これを発明したのが中世イタリアの商人
であった。イタリア語で銀行を示すBancoが現在のBankの語源であるといわれる。為替手形は、中世キリスト教社会
において必ずしも歓迎されなかった「金利の受取」を巧妙にカモフラージュ
して、交易決済と融資という要請を一手に引き
受けるという画期的で実利的な高金利ビジネスを生み出した。

国際金融という力学の場には宗教や国家といった権威を裏づけとする政治的あるいは制度的な磁力が大きく影響する。
それは中世イタリアから21世紀の現代に至るまでそれほど変わっていない。
金融が成熟する過程において、英米という2カ国が金融競争力で優位に立った背景に、両国家が資本を活性化する
ために「金融市場機能」の重要性を発見したことをあげることもできる
だろう。基軸通貨ポンドを擁したロンドン市場は、
19世紀半ば以降のグローバリゼーションの波に乗って、各国の資本活動を誘引していく。英国債を発行する英国政府
だけでなく、英国に蓄積された資本を求める国々も資金調達のために集まるようになった。つまり、同市場では英国債
と並んで各国の国債が売買されていたのである。国債金利は英国債をベースにどの程度の「リスク・プレミアム」が付加
され、金利差は資本の再分配システムにとって極めて重要な市場情報となる。こうしたプライシング機能もまた英国市場
の優位性を支えていたのである。英国市場が英国自身の資金調達同時に海外諸国の財政資金調達の場として発展
したのと対照的に、米国市場は新興国として成長する自国経済を支えるための調達の場として発展することになった。
国家債務に関する基本路線を敷いたのは「新興国はいかにして資金調達のための信用力を高めるべきか」という命題
に腐心した初代財務長官のハミルトンである。その資本哲学が後日、米国市場のイールドカーブを生んだ
といってよいかも
しれない。満期ごとに利回りが示されるその市場メッセージは、巨額の経常赤字を海外から吸収するために大きな威力
を発揮する。3ヶ月から30年といった長期まで1日ごとに理論的な利回りが市場から試算できるという機能的な金融イン
フラを最初に生み出したのは米国の国債市場である。国債償還が特定の年に集中しないように管理する政策は
投資家にとってはさまざまな満期を選択できることになり、結果として満期に応じた金利水準の設定も促されることになる。
イールド・カーブという市場機能は、国債市場に資金吸引力を与えるだけでなく、スワップと呼ばれる派生商品の市場形成
を通じて、資本市場の威力を発揮する効果もある
。米国では国債市場がスワップを作ったのに対し、日欧ではスワップ
金利が国債市場の理論的水準を与えるという逆のプロセスを通じて国債の多様化がもたらされたのである。

現代国際金融の主導権が大西洋地域にあることもまた紛れも無い事実である。東京や香港・シンガポールなどのアジア
の資本市場は国際金融の文脈においては補完的な存在にすぎない。

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金・銀の呪縛

18世紀のフランスで欧州初の紙幣発行という大胆な計画を実行したジョン・ローは「貨幣の価値とは財と交換
されることではなく、財の交換を媒介することにおいて現れる
」とその本質を喝破した。現代に至る「信用にも
とづくお金」の原点である。今ではそんな「信用貨幣」が当たり前のように思えるが、我々からほんの3世代前の
20世紀前半まではお金は金や銀と交換できなければならない(金本位制)に縛られ続けていた。景気が悪くな
って経済を刺激したくても金・銀の保有量が少なければ紙幣は発行できないため、景気はいっこうに回復しない。
こうした窮屈なお金の問題は1929年の株式大暴落を契機とする世界的な大恐慌や2度にわたる悲惨の世界大戦
と無縁ではないのである。

デリバティブズは金融における価格革命であると同時に市場構造革命

全世界で最も調達コストの安い場所を選んで債券を発行するといった財務行動が可能になったのは技術のおか
げである。

金融に対する嫌悪感は、お金を右から左に流して利益をあげることに対する倫理的あるいは生理的な反感である
大半の人は資金と資本の区別がつかない。財布に入っている1000円札は資金である。経済的な意味で資本に
なるのは株式や社債、貸金などの形で資本主義のシステムに投じられた瞬間である。「お金を売買する」というのは
人を騙して1000円を2000円に増やすのと意味が全く違う。「資金が資本に転換された」形態を示している

国家の金融への取り組み方といってもやや抽象的でわかりにくい。「金融政策への信頼性、民間金融機関の経営力
の強さ、お金の運用力、金融情報提供・分析力など」。思いつきやすい数値を言えば、株式時価総額や国債発行高、
外貨準備高などがあげられるが、金融市場の実力は「市場がどのように実態的な経済成長に役立っているのか」、
「それが民間企業を主体とする財務活動にどれほど利用されているのか」といった視点から評価すべきだろう。

国家の通貨主権

19世紀後半から20世紀後半にかけて注目すべきは英国の経済力と金融力の凋落が同時並行的でないことである。
貿易決済に備えた「ロンドン・バランス」と呼ばれる非居住者によるポンド建て預金勘定は健在であった。だが、米国
資本輸出の増大やニューヨーク手形市場の活性化などを通じて、ドルの影響力が高まるのはもはや必然であった。
さらにインドの貿易力弱体化や対米債権取り崩しなど、英国金融にとっての逆風は強まっていった。実質的にポンド
の凋落を決定付けたのが1931年の金本位制からの再離脱であり、政治的には1944年のブレトンウッズ体制の成立
であった。このポンドからドルへの基軸通貨の移行は、経済と金融における中心が英国から米国に移ったことを裏付
けているが、それは一方で「1国1通貨」という概念を社会に定着されるものであった。そもそも国家と通貨は同一で
はないし、金本位制のもとでの自国通貨とは金への兌換性にもとづいて存在するにすぎない仮想概念
である。それ
国家の経済力や金融力を象徴する通貨として認知された背景には、欧州の各国が19世紀以降ナショナリズムの
昂揚や中央集権国家の建設への手段として通貨主権を利用してきた
という事実もある。

【金と金融の意義】
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最近呼んだ中で最も面白い本でした。
私の主張と近すぎて、思わず「俺が書いてるのか?」と筆者プロフィールを確認したほどです。
金融と国家・・・わがブログのテーマとも一致しており、お勧めですよ。これ。


国際金融は対外的に重要な戦略ツールとしての性格も強い。国家がそのような大局観をもたなければ、金融産業は
成長しないし、国益も生まれない
。「500年の長い歴史を持つ欧米金融を、国家プロジェクトとしてどう相対化するか」
これをまず戦略の始点におく必要がある。

1998年テポドン発射事件を機に、朝鮮半島の非核化へ向けた外交努力が開始され、経済制裁を実施していくが、
結果的に北朝鮮を動かしたのは、輸出規制ではなく、米国による金融制裁であった。この金融制裁は2005年に
米国財務相が米愛国者法にもとづいてマカオのバンコ・デルタ・アジア(BDA)をマネーロンダリング懸念先に指定し、
米銀に同行と取引を停止するように求めたことに始まる。その後、米国側はBDAが北朝鮮の数々の違法行為を容認
していた事実を把握し、北朝鮮関連の資金2500万ドルは凍結されることになった。この資金は政府高官への私的
援助基金として利用されており、北朝鮮の体制維持のための重要な資金であったといわれる。2500万ドルは国際市
場ではほとんど無視できるほどの金額であり、そうした小額の資金凍結や解除が、核兵器問題というきわめて高度な
外交的交渉に影響を及ぼした、というのは見逃せない事実である。輸出入に規制をかける経済制裁はたしかに効果
があるが闇ルートが存在する限り致命的な結果を期待することはできない。だが銀行を通じた資金の受け渡しができ
なくなる金融制裁は国の存亡にかかわる
ものとなる。BDAをめぐる問題は銀行を経由する資金授受ルートの確保が
軍事力と同様に国家にとっていかに重要であるか浮き彫りにさせた事件であったということができるだろう。基軸通貨
をもつ米国にとって金融力は軍事力に劣らぬ、あるいは核兵器よりも威力を発揮しうる力である。


金融史の観点から歴史を読む

軍事力は資金がなければ育成できない。古代の政治権力がもつ軍事力は搾取によって支えられたものであったが
徐々にそれは献金や借入金によって賄われるようになる。なかには14世紀の英国エドワード3世のように何度も債務
不履行を起こした国王もいた。19世紀、金融市場の中心であった英国で日本が戦費調達のためにポンド建ての国債
を発行したことはよく知られた事実である。日本が国際金融の舞台にデビューしたのは軍事と無関係ではなかった
日露戦争敗戦濃厚の思惑が広がり、高橋是清は足元を見られて金利コストの上昇を飲まざるを得なかった。
日清戦争の時は、文明化した日本と野蛮な中国という日本流の説明が欧州に通じたこともあったが、日露戦争では
そうした論理は成立しなかった。人種問題に加えて、キリスト教国対異教国という欧州の歴史観に根付く否定的な
イメージも手伝って、日本の資金調達には高いハードルが聳え立ったのである。ユダヤ人を迫害するロシアに反感を
抱いていたヤコブ・シフが日本国債の引受を快諾し、その斡旋によって日本は以後4回もの外債発行に成功したので
ある。総額8200万ポンドの資金調達を行い、この外債発行額は日露戦争の戦費の40%に相当すると言われており
まさに外債発行が日露戦争の隠された勝因にもなったのである。また1970年代のオイルマネー全盛時代に顕著と
なったアラブ諸国によるユダヤ・ボイコット・リストというのもシオニズム問題を引きずる国際金融の影の部分であった。
債券発行などの世界で、ユダヤ系のゴールドマンやソロモン・ブラザーズなどが主幹事や幹事を務める案件には
アラブ系銀行は参加しないというものだ。

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孫子については既に読んだので、クラウゼヴィッツの戦争論について
19世紀初頭ヨーロッパで活躍したカール・フォン・クラウゼヴィッツ。現在のドイツやポーランドの北部を領有していた
プロイセンに仕えた軍人で、同時代に活躍したナポレオンの軍隊と戦い負けて捕虜になった経験もある。彼は対ナポ
レオンに一生を捧げつつ「戦争とは何か」「戦争で勝つとはどのようなことか」を生涯かけて探求していた。

二千年以上前の『孫子』と、二百年前の『戦争論』。この二書が、輝かしい影響力の系譜を描くことができたのは、
両書が戦争における普遍的な原理原則を抽出しているからにほかならない。しかし、現代において戦略を学ぶ者に
とって、この二書には好都合な点がある。それは孫子と戦争論とは、真っ向から対立する主張を述べている箇所が
少なくない点だ。想定するライバルの数、ライバルとの関係、奇策や情報に対する態度、。戦略の重要ポイントで、ず
れも180度食い違う指摘が記されている。

戦争論はその冒頭に、戦争の本質を言い表した有名な言葉がある。

戦争とは、決闘を拡大したものにほかならない。

つまり、1対1で雌雄を決する決闘が戦争の雛形だというのだ。クラウゼヴィッツ自身、プロイセンの生粋の軍人とし
て生涯を過ごしている。為政者たちが「どこの国といつ戦うのか」を決定した後に表舞台に登場し勝利を目指す立場
に常にいた
わけだ。
必ず「1対1で、やるか、やられるか」の状況で仕事がまわってくる軍人の立場からすれば、戦争はまさしく「決闘」と映っ
たのだろう。

ところが対する孫子の側にはこんな指摘がある。

百戦百勝は善の善なるものに非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。

泥沼の長期戦にはまったり、ライバルとの憎悪の応酬をくりかえしたりしないようにしつつ、逆に、自分以外の二者が
泥沼の関係に陥ってくれるからこそ、おいしい状況になることを意味している。孫武がこうした「ライバル多数」の前
提にとった背景にはいわば彼の"政治家目線"がかかわっている


孫子

亡国は以ってまた存すべからず、死者は以ってまた生くべからず


失敗したら、それを良い反省材料にして次に生かしましょうなどと、悠長なことはいってられないのだ。実際孫武の活躍
したころの中国は弱小な国々が大国に併呑されていく動乱の時代に当たっていた。周王朝の建国時には二百数十あっ
たとされる国々がこのころには十数程度にまで淘汰されている。対する戦争論には戦争全体の最後の決戦ですら常に
絶対とは見なされず、むしろ敗戦国は不利な結果をしばしば一時的な禍にすぎないとみなし戦後の政治的関係におい
てこの禍を回復することができる。

クラウゼヴィッツは、勝敗が決まると講和条約を結んで、また紛争があれば戦争となり、また講和条約を結んで-
そんな、戦争と平和のサイクルを考えていたことが伺える。つまり、戦いは「やり直しが利く」ものなのだ。戦争論という書
物自体リベンジを果たそうとする営みから産み落とされた書物でもある。つまり、戦争の天才、ナポレオン率いる軍隊に
対抗策を講じるためには、まずその戦い方を盗み、分析しなければならない。その筋道が戦争論となる。

孫子は全部で13篇ある古典だが最後の用間篇をまるまるスパイの分析にあてている。情報重視の姿勢は戦争論を含む
ほかの軍事戦略書にあまり見られないもので、孫子のすぐれて現代的な一面といえる。

ところがそんな情報の価値について否定的にとらえていたのが、対する戦争論だった。

 戦争で入手する情報は、その多くは互いに矛盾し、より多くの部分は誤っており、また大部分はかなり不確実である。
 要するに、情報の大部分は誤りであり、人間の恐怖心や嘘が虚偽の助長に新たな助けを貸す。

情報の価値に関してまるで懐疑的なのだ。この違いについて孫子の場合は政策や兵站、地形といった急激には内実の
変わらないインテリジェンスの活用を主に考えていた
ので情報の重要性を強調したのです。いっぽう、クラウゼヴィッツは、
実際の戦闘になったとき、電信もない時代で、現場の情報が指揮官に伝わるまでに時間がかかって、実際の戦況がすで
に変わっている事態に直面していました
。伝令の報告を聞いている時点でもう最前線の状況は報告と異なっていたのです。
このことをふまえて情報の危険性を指摘したのです。

勝負師の条件

智者は必ず利益と損失の両面から物事を考える。すなわち利益を考える時には損失の面も考慮に入れる。そうすれば
物事は順調に発展する。逆に損失をこうむった時にはそれによって受ける利益の面も考慮に入れる。そうすれば無用な
心配をしないですむ。軍事的天才とは精神力の調和ある統一体である。

孫氏

軍の指揮官に必要な資質とは、智謀、信義、仁慈、勇気、威厳である。

戦争論

軍事的天才の高さはその国民の全体的な精神的発展に依存する。未開な国民の中には真に偉大な将軍は一人も居ないし
ましてや軍事的天才と呼びえる最高の将軍は皆無である。

この指摘がどこまで当を得ているか定かでは無いが、「文化的な教養を幅広く持っているか否か」という観点で「バランス感覚」
「多面的なものの見方」を養うために、ジャンルを横断した教養を身につけようとしてきたのだ。

全ての戦略には使うべき状況がある。

やり直しが利く・利かない、ライバル一人・多数の4象限にわけ、
やり直しが利く・ライバル多数:競争の戦略、プロフェッショナルの条件、ビジョナリーカンパニー、外交
やり直しが利く・ライバル一人:戦争論、遊撃戦論、暴力と聖なるもの、決断力
やり直しが利かない・ライバル一人:五輪書、ソビエト対外政策の源泉
やり直しが利かない・ライバル多数:孫子、君主論、宮本武蔵の生涯

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山崎拓氏が踏んだ逆踏み絵
 
2005年衆院福岡第二区の補欠選挙である。山崎拓氏が当選したが、問題は山崎氏と公明党・創価学会の
関係である。これが民主国家かと驚くような新聞記事を紹介しよう。
山崎氏も必死だった。公明党地区責任者らを前に、かつての創価学会批判を詫びた。「皆さんとは一心同体ならぬ
異体同心の思いです
。」(朝日新聞朝刊)

暴力団が作った自公連立 暴力団に握られた密会ビデオ

創価学会が非自民改革路線から離れたきっかけとして、「密会ビデオ」問題があったことは明らかだ。某暴力団との
長年にわたる「抜き差しならない関係」を象徴するビデオテープの存在だった。このテープを材料にして、当時の自民党
幹事長代理、野中広務さんは、新進党の旧公明党議員を通じて、創価学会を「恫喝」したのだ。

連立は池田名誉会長を守るため

公明党・創価学会は、「平和・人権・福祉」と逆のことをしている事例は枚挙に暇が無い。「心神喪失等医療観察法」
を参院法務委員会で強行採決するという事件もその一つである。この法律は大阪で起きた「池田小学校事件」を
きっかけにした小泉首相の軽率な発言に端を発する「人権侵害法」だ。日本精神病院政治連盟が、法案成立に向けて
巨額の政治献金を使ったことで知られる、利権が凝縮された法律
だった。公明党は40年間も参院務委員長のポスト
を独占し、検察と司法を所轄している法務委員長に、なにゆえこだわるのか。ちなみに公明党は東京都議会の
「警察・消防委員会」の副委員長のポストも40年にわたり独占している。警視庁を所轄し、予算や人事に影響を及ぼす
委員会の重要ポストを握り続けていることはいったい何を意味するのか。公明党創価学会の不慮遠謀が透けて見える。

創価学会の前身は日蓮正宗の信者だった牧口常三郎氏が創立した「創価教育学会」である。1930年に作られ
太平洋戦争が始まるころには3000人の会員を擁していたが、1943年に幹部が検挙され、牧口会長は獄死した。
事実上解体される。戦後、戸田城聖氏が1946年「創価学会」として再出発させる。1945年GHQは「国家と神道
の分離令」により、従前の宗教法人法を廃止し、ポツダム勅令で宗教法人令を発令した。国家の宗教支配を排除し
神道を事実上の国教とする政教一致を拒否し、あらゆる宗教法人を平等に扱うことになったのだ。1947年「信教
の自由」が保証され、戸田会長は当時の状況を水滸会記録で次のように述べている。
「今日の日本では、経済界も政界も教育界でも、組織ががっちり出来上がって、これから伸びていく余地は少ない。
ところが宗教界だけは、ちょうど戦国時代のときのような乱戦状態である。法律で縛るものも無い。縄を解いて虎を野に
放ったようなものである。今こそ広宣流布できるチャンス
だ」

言論・報道界に存在するタブー

公明党・創価学会の「言論出版妨害事件」とは、昭和44年に出版された内藤邦夫氏の「公明党の素顔」から
始まる。藤原弘達氏の「創価学会を斬る」に対し、学会の出版妨害が国会で取り上げられ、社会問題になった。
社会・民社・共産の野党三党は本会議・予算委員会を中心に、特別委員会の設置や池田大作創価学会会長
の証人喚問などの要求が行われたが、自民党と公明党の反対でいずれも実現しなかった。
「言論出版妨害」で国会質疑を参考に要約すれば次のとおりである。
1.公明党・創価学会、とりわけ池田大作会長への批判の出版は、作成過程で探知され、かなりの抑制的圧力を
かける。とくにゲラ刷りを印刷所から入手し、強い圧力をかけることが目立つ。
2.出版中止・内容訂正などの要求が成功しないとなれば、名誉毀損を理由に裁判所に発行等禁止仮処分申請を行う。
3.作成した出版物を市販しないことを条件に一定部数の買い上げ、その他代償として利益供与を行うよう働きかける。
4.出版物が一般市場に出ることを阻止できない場合、流通過程の取次店に新刊委託のための配本を中止するよう
要求する。さらに抑制効果が無い場合、小売店に広告ビラの撤去、返本、店頭陳列からの撤回を要求する。
5.妨害行為は公明党・創価学会役員・会員だけでなく、自民党・財界・右翼等の有力者が仲介の労をとることがある。
6.作成・流通の段階で、嫌がらせの電話・手紙などの攻撃が、著者・版元・小売店に組織的に行われる。
7.妨害圧力は消極的・抑制的なものばかりではなく、会長との会見、学会施設の見学、資料・便宜提供といった積極的
給付的な働きかけが行われる。

北朝鮮のエージェント

1994年細川首相は訪米してクリントン大統領と会談することになった。北朝鮮の核疑惑で東アジア全体が緊迫していた時
期の日米首脳会談であった。このときクリントン大統領周辺から「日本の政権の中枢に北朝鮮のエージェントがいる」と指摘
されたことがある。米国側から疑われた人物は、かねてから北朝鮮側と交流が深い武村官房長官だった。細川首相は北朝鮮
をめぐる米国政府の懸念をなくすことをクリントン大統領と約束した。ところが細川首相が帰国した直後から、細川さんの過去の
女性問題や金銭問題が週刊誌レベルで報道されるようになった。国会でも自民党の「北朝鮮友好グループ」からの攻撃が
激しくなる。この時点で自民党守旧派は武村さん率いる新党さきがけと社会党左派で細川政権の倒閣をやらせ、その後
「自社さ政権」をつくることで一致し、そのシナリオまでできていた
のだ。この陰謀を知らずに「次は経済改革だ」と調子に乗ってい
た細川首相にも問題があった。

オウムと北朝鮮の関係

村山自社さ連立政権はこの事件に対する認識が極めて甘く、単なる刑事事件として扱った。いわんや背後で北朝鮮や国際
テロ組織が国内の暴力団とつながり「日本国家・日本社会への新しい形の攻撃としての公安事件」を起こしていると考えなかった
オウム・サリン事件でもっとも不透明な部分は、北朝鮮との関係だった。事件の中心人物である早川紀代秀被告はモスクワから
北朝鮮を頻繁に訪ねていた。その目的はロシアとの武器取引の仲介で国際的な疑惑があった。また、オウム教団と北朝鮮の
関係は捜査においても裁判においても闇に葬り去られたままである。その背景には村山連立政権に参加した有力者の中に北
朝鮮とつよいつながりのある人物がいたことになる。この時期、村山連立政権は北朝鮮の米援助の交渉をまとめることになるが、
その後、米援助疑惑という政治問題になる。村山連立政権はオウム・サリン事件は宗教法人法の不備によって起ったものである
というまったく誤った認識を示し、とんでもない政治利用に使うことになった。公明党から新進党の支持団体となった創価学会への
弾圧である。

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石油ルート確保の政戦略

 1998年インドネシア外務省は「群島航路帯」として3ルートを指定した。17000以上の大小の島からなるインド
ネシアは群島国家と呼ばれる
が、この種の国では安全保障や海底資源、漁業権の問題もからんで、領海の設定
がむずかしい。「群島航路帯」というのは、外国の艦船が群島水域でも自由に航行できる特定の三航路である。
日本にとってこれが気になる最大の理由は、中東石油を運ぶタンカー・ルートの安全確保にどう影響するか考える
からである。日本向けタンカーは中東ペルシャ湾からホルムズ海峡を通り、アラビア海、インド洋をへてマラッカ海峡を
通過して北上するのがほとんどである。問題はマラッカ海峡がなんらかの理由で通過できなくなった時の、代替ルート
をどうするかだ。
Malacca.JPG

中国のアキレス腱、石油

 1949年共産革命後、自力探査に方針を転換した中国は、56年に石油工業部を設立、東北地区でボーリング
調査を開始した。59年、ついに原油が噴出、有名な多慶油田に発展する。63年に早くも石油自給を達成し、
73年に輸出を始めている。石油生産高は90年代に入って世界第5位となったが93年から輸入国に転じたため
アジアの石油情勢の様相を一変させた。中国の石油輸入量はなお増え続けている。石油探査の活動は内陸だけ
でなく、今や海底にも及び、東シナ海の平湖油田や南沙諸島の海底油田開発のように、近隣の日本や東南アジア
諸国との間に緊張を生んできた。海外資源を求めて、カザフスタンへの投資と開発にも中国は力点を置いている。
地続きの有利さに恵まれ、カザフスタンの二つの油田の採掘権を、米国企業と争って落札に成功した。
カザフスタンの油田からパイプラインをのばし、国境を越え、中国西部の新疆ウイグル自治区を経て華中へ、
さらに上海まで結ぶ遠大な計画も進んでいる
。パイプラインとは単にエネルギーを通過させる管ではなく、
地域の安定が不可欠という意味で政治的性格を伴うものである。イスラム系住民が多く、核実験場にあてら
れてきた不満から社会的不安要素をはらむ新疆ウイグル自治区に対して、中国はたいへんな神経を使い、
硬軟両用の構えで鎮静・安定化をはかっている。

グローバル化概念を揺さぶるアジア危機

 アジア金融危機によって、IMFはその限界を露呈した。ハーバード大学のマーティン・フェルドシュタイン教授のIMF
批判によれば、タイ、インドネシアには歳出カットや増税などの緊縮策で経常収支の赤字削減は可能であった。
韓国でも、外貨流動性の不足に対応するつなぎ融資や債務繰り延べで事態を改善できたはずだった。しかし、IMF
はこれらの国々に対して、大幅な構造改革を要求して無用の混乱と苦痛を強いたのである。インドネシアにおいて
貧困層向けの米の価格に対する補助金カットをIMFは要求した
のだが、再三のインドネシア政府の反対を押し切って
ついに実施させたとたん、反政府暴動の火に油を注いでしまった。スハルト大統領の退陣を経て、IMFが米価補助を
復活させたところ、補助金で価格の下がった米が価格の高い近隣諸国に密輸出される事態となった

アジアで失敗したIMFは98年ロシアに対して112億ドルの迅速な融資を実施し、甘い条件だったため「大国優遇」
との新たな批判を受けた。しかもそのロシア経済が一ヵ月後、突如、ルーブル切り下げの非常事態に陥った。IMFから
の資金の大半はルーブル買い支えに使われたそうだ。核不拡散体制は核規制のグローバル化、インド・パキスタンの
核実験はその阻止と見られる。

アチェと北朝鮮 難民爆弾の衝撃波

ベトナム戦争終結後、インドシナ半島から難民がマレーシアにも殺到した。多少は受け入れたものの、あとを絶たない
、ついには軍を配備し、銃撃によって難民を追い払ったほどである。アチェ難民の本国送還について難民権利保護団
体アムネスティ・インターナショナルでさえも「マレーシアの苦境も理解できる」とマレーシア政府への批判を控えたのが注
目される。難民はさまざまな形で国家や国際政治を揺り動かす力を秘める。例えばベルリンの壁を崩壊させたのは
東ドイツからの難民が、チェコスロバキアとオーストリア経由で西ドイツへ流入し始めたため、壁が無意味になってしまった。
チベット難民を受け入れたことが駐印戦争の一因となった。北朝鮮の核開発疑惑で、緊張感が高まった90年代前半
日米は朝鮮半島からの多数の難民が日本に押し寄せる可能性とその対応を検討し始めている。アジア最大の難民
爆弾は、1971年の第三次インド・パキスタン戦争を引き起こし、その結果東パキスタンがバングラデシュとして独立した
出来事である。

台湾 限りなく不確かなその存在

台湾を国家だと考えるのは世界の1/6国しかない。歴史的に台湾が独立を享受した期間は少なく、さまざまな外部
勢力に攻撃され、統治・支配される歴史の積み重ねであった。7世紀より中国の歴代王朝が出入りし、1590年に
ポルトガル人、オランダ、スペインと続き、1983年に新王朝が福建省に帰属させた。しかしアヘン戦争を経て、台湾は
また欧州列強の草刈場となる。台湾に最後に登場した外部勢力は日本である。1874年に台湾に出兵、日清戦争
を経て、日本は台湾の割譲を受け、太平洋戦争の終結まで51年間の植民地支配をすることになる。国家ではない
という理由でIMFの支援も得られぬ台湾は通貨管理政策を慎重に維持し、国際投機家の介入を阻止してきた

バブル経済の波に乗って破綻したアジアの国々の間で台湾の99年のGDPは6.5%の成長を果たし、外貨準備金
は世界三位、対外債務も銀行の不良債権もまた少ない。

【資源獲得競争】
2009.06.26: プーチンのロシア2
2009.03.13: 裏支配
2009.01.29: 意外に重要、イランという国
2008.11.11: ユダヤが解ると世界が見えてくる
2008.10.15: 製造業至上主義的産業構造分析
2008.09.08: いい女発見!
2008.06.19: 原油先物の取引高
2008.04.29: 世界の食糧自給率

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この本でいうアジアは、東・東南・南アジアのことを指し、中央アジアは含まれていな。

アジア情勢を語ることの難しさ

多様性と規模の深さが巨大である。
 人口では世界一位の中国、2位のインド、4位のインドネシアが存在する。インド亜大陸の面積は西欧大陸と同じ。
 インドネシアは世界最大のイスラム国家、島の数が17000以上で東西の距離は米国大陸の東西距離にほぼ匹敵する。

漢字と儒教

東南アジアをはじめ、海外華人の居住する地域を旅していて、言葉がうまく通じないとき、漢字を並べて書いたらうまく
いった経験を多くの日本人は持つはずだ。使う文字が同じであることを「同文」という。海外華人と海外日本人も「同文」
であり、ともに地球上に独特の漢字文化世界を形成してきた
といえる。ただし、「同文」の人たちは文化的に対等ではなく、
漢民族のほとばしるような文化発散力に日本も巻き込まれた結果であり、あくまで日本は「中華文明の傘」の下に存在
する
といわねばならない。
酒井法子が1998年、妊娠と結婚を発表したとき、香港や台湾の一部の中国語の芸能・社交メディアはこれを一面
トップで報道した。アジアでの日本人タレントの人気の範囲は、マレーシア、シンガポールあたりまでだ。大々的に報道され
るマレーシアでもマレー語では扱いが小さく、インドネシアでも中国紙よりインドネシア語紙の扱いが冷淡である。つまり、
漢字文化圏の中国語メディアでの共通人気であり、中華文明の残照の一側面といえる。

伝統的な儒教思想はしばしば市場経済の障害になる。
民は国家の基本であり、食は民の神である」->農業重視に傾き過ぎ、商工業の発展を阻害する。
「父母のいるとき、遠い旅もすべからず」 ->中心重視、自由な雄飛と競争が求められる現代にふさわしくない。
「法治よりも清官に頼る」->中国は「法治国家ではなく人治国家だ」と嘆く人もいるほどだ。
「重義軽利」「中庸・平均主義」->競争原理と相いれないし、拡大再生産や高付加価値の追求を抑制する。
プラスになることは「天人合一」->宗教的寛容や民族間調和、旺盛な生命力と忍耐心。


イスラム東進のフロンティア、インドネシア

 アラビア半島の西岸で7世紀に生まれたイスラムは、8世紀以降、西へ東へ信徒数を増やし続け、今もその勢い
を失わない
。なぜそんなに勢いづいているのか。「出生率が高いから」というより、入信や改宗の儀式がきわめて簡単なので
いっこうに解消されない現状に不満の人々が、決断へ誘われやすいからだろうとされる。
イスラムの東方への拡散過程は、まず8世紀初頭中央アジア征服に始まり、はるか東のインドネシアには早くも13世紀
からイスラムの伝来が始まっている。16世紀にインドに強大なイスラム・ムガル王朝が成立し、インドネシアのスマトラ・ジャワ
島でもムスリム・スルタン国が、それまで続いていたヒンドゥ支配体制にとってかわった。だいたい16世紀までに、現在の
インドネシアとマレー半島、それからミャンマー南西部の海岸線に拠点を設け、19世紀までにはカリマンタン、セレベス、
モルッカ諸島、フィリピン南部なども含むほとんどの島にイスラムが拡大している。
インドネシアはイスラム人口の最も多い国家であるが、国教ではない。全人口の88%以上がイスラム信徒である。
「多様性の統一」が国家統合の原則であり、それに反する国教指定を避けたいのだろう。

インド・パキスタン核競争の原点カシミール

 宝塚歌劇星組の「ダル・レークの恋」が大喝采を浴びた。主演は麻路さき。しかしダルレークとは何かと聞かれて
即答できる日本人は少ないのではないか。宣伝広告に「風光明美なダル湖(レーク)に刻まれた、甘く苦い恋の
一夜を回顧する悲恋」とあった。ではその湖はどこにあるのか。カシミールにある。
地理的にはインダス川源流域にあたり、時代によって仏教・シーク教・ヒンドゥ教も栄えた。
1947年英国支配が終わったが、カシミールの帰属は未定のままであり、この殖民統治終焉の不手際が亜大陸
に悲劇を生んだ。カシミール藩王は独立宣言を発したが、独立を保障する力を欠いた。一部のムスリムが
「アーザード(自由)・カシミール」の独立を宣言すると、それに応えるようにパキスタン軍が介入してきた。
ヒンドゥの藩王はヒンドゥ国家インドのネール首相を頼って、インドへの暫定的帰属を決め、インドに派兵を求めた。
ここに第一次印パ戦争が勃発する。
1962年中印国境紛争 中国軍が大挙してカシミールになだれ込んだ。中国の意図は、中国による併合を嫌って
59年に脱出したチベットの指導者ダライ・ラマ14世の亡命を受け入れたインドに対する報復のほか、ちょうど中ソ・
イデオロギー対立が激化していた背景も無視できない。
Kashmir.JPG
なんとおぞましい形をした地図なんでしょう・・・。中国とアフガンとも国境があるとは・・・

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文学少年な彼氏の名台詞
山崎豊子の沈まぬ太陽くらいは、常識として読んで損は無いと思うよ

ドーン、おっしゃるとおりですね。
思わず絶句して下を向いてしまいました。

読みます読みます。読みました。御巣鷹山編だけですけど・・・。
多少ネタバレ、かつ、かなり気持ち悪い描写を抜き出してみましたので、お食事中の方も読まないことをお勧め
いたします。


テープは偶然にも異常事態が発生したと思われる爆発音から、はじまっていた。期待後部で起ったやや金属音の
混ざった音は、全長七十メートルのジャンボ機の胴体を伝わり、操縦室内のマイクに、なんとも形容しがたい響きを
もって収録されていた。また、事故機を操縦していたのは副操縦士で、機長は隣で教官役をつとめていたことが
明らかになっていた。

44分22秒 機長「いっぱいやったか?」
        副操縦士「いっぱい、舵、いっぱいです」
45分46秒 機長「NAL123、アンコントローラブル」
46分33秒 機長「これは、だめかもわからんね」

恩地は志方の方を向いた。「機長がアンコトロールと叫んだ後、『これは、だめかもわからんね』と云うとことが
あったでしょう、あんな淋しい、人間の絶望の声を聞くのは、はじめてです


「遺体収容は直ちにやめろ!誰がこのようなことを許可したのか」サイドレン調査官が厳しい口調で詰った。
「遺体収容は警察の職権であり、事故調としても異論はありません。」日頃は温厚な藤波調査官が、
大男のサイドレンに向かってきっぱりと答えた。
「日本の調査委員会はクレージーだ。事故原因究明には、現場の保存が第一だ」
「お言葉ですが、ミスター・サイドレン、日本は仏教の国です。遺体を放っておいて、その横で調査などできない。」
「だが、犠牲者は神に召され、ここに残っているのはボディだ、今や事故原因の究明が、最優先だ」
サイドレンは譲ろうとしなかった。
「お国にも、郷に入れば郷に従えという諺があるでしょう。日本人は死者を単なるボディとは考えない、これは
宗教の違いです。」藤波も流暢ではないながらも、英語で、一歩も引かず国民性の違いを説いた。
山の上の事故現場で思わぬ宗教論争が起り、気まずい雰囲気が漂った。


藤岡市民体育館には、国民航空が、航空機用の大型クーラーを設置し、温度は下がったが死臭が充満している。
遺体の検視は4日目を迎え、運び込まれてくる遺体は、殆んど人間の形を留めているものがなく、頭部、胴体、
手足などの部分遺体が多くなって来た。また、腐敗が進み、蛆虫が発生して、遺体を縞のように多い、足などは白
いソックスをはいているようにびっしりと張りついている
。医師二名、看護婦三名、検死の警察官五名のチームでまず
蛆殺しからはじめる。缶入りの白い液をかけ、ゴム手袋をはめた手で蛆を払い落とす。それでもとれない時は、箒で
払い落としてから、医師が遺体に刺さっている鉄片などを取り除く。すると、そこからまたわっと蛆が這い出す。人間の
脂を吸い、黄色く肥った二センチもの蛆もいる。
忽ちポリバケツ一杯になり、看護婦が入れ替わり立ち代り、体育館の外の下水へ捨てると、溝蓋の目が詰まって、
スコップでかき出さねばならぬほどであった
。ようやく、蛆を取り除いても、検視用のシートの上には、離断して、どの
部分か解らぬ肉の塊や、ビニール袋に入った臓器、黒焦げの炭化した遺体ばかりが並び、医師たちはあまりの酷さ
と哀れさに胸を衝かれた。

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【フィクション系読み物】
2009.10.16: 華麗なる投資一族 明るい家族計画
2009.10.09: 華麗なる一族 困った女と良い女
2008.08.27: 3人の文学少女
2008.08.20: 久しぶりに小説を
2008.05.08: サロメ
2008.05.07: 魂を賭けよう
2008.05.05: 懐かしの民明書房刊

M資金幻想

昭和44年1969年、、大庭が社長に就任すると顧問の長谷村は以前にもまして社長室に入り浸る
ようになった。そんな長谷村の元へ、アラビア石油時代からの顔見知りで、昭和石油の社長室に
籍を置く、堀井雅彦から電話がかかった。
「低利の500億円の金が用意してあるので借りませんか?」
「どうした種類の金なんです?」
「アラブ産油国の資金がスイスや中東系のイギリスの銀行、アメリカの銀行に預けてあります。」
「そうした話はときどき耳にしますが本当に借りられるんですか?」
長谷村は半信半疑だった。
「お疑いのようですが、この話には新東京国際空港公団総裁の成田努さんもからんでます。必要
とあらば電話させます。」

翌日、成田努総裁から大庭に直接電話がかかり、大庭はすっかりこの話を信じ、大庭の頭に真っ先
に浮かんだのはこれで交際費が思う存分使えるということである。
堀井、成田の紹介で、河野雄次郎なる男があらわれ、500億円の融資申込書と念書を長谷村が
書き、コピーして渡した。もちろん総務部次長を大庭が怒鳴り上げて、社の実印を押した文章だった。
島津家の末裔と称する島津正久なる男、アメリカ大使館員を名乗る男やらが訪ねては、融資の
確認をしていった。
どうやら全日空を信用させるための役者たちだったらしいが、「就任のご挨拶」と称して大蔵省銀
行局長の青山俊なる人物が現れたことによって長谷村は
-----謀られている
とやっと気づいた
。秘書官時代、理財局長だった青山とは面識がある。長谷村は河野に会い、
融資申込書と念書を回収した。
しかし、時すでに遅し。二通の文書のコピーがM資金ブローカー仲間に3000円から5000円で出
回っていた
、長谷村はこれも極力回収し決着した。しかし「全日空は金に困っている」という噂が
ブローカー仲間に広がり、その後も手を替え品を替え様々な話が持ち込まれる。
長谷村はマッカートという名前を聞いただけで胸がときめいた。アラブ産油国資金で失敗したの
にも懲りず、金額3000億円に対し念書を10枚も書いた。
3000億円を30年間年利4.5%で借り、その手数料として0.7%相当額を銀行小切手(無記名)で
支払うといった内容。
当時、全日空の営業収入が400億円、国家公務員上級職合格者の初任給が36000円の時代。
公定歩合が6.25%で、又貸ししただけで儲かる美味い話だった。

代表者印付の3000億円の融資申込書念書コピーがM資金ブローカー仲間・総会屋・暴力団に
出回っていた。この念書のコピーをしかるべき会社の担当者に見せ、全日空に3000億円入れ
ば手数料として21億円もらえるからそれまでの運転資金として100万円なり200万円を出せ

いう活動を始めていた。

顧問長谷村資の山っ気から発した火遊びが原因で、連日のように全日空の秘書室に得体の知
れない男たちから電話が入るようになった。男たちは決まって、「巨額の資金を融資したいので
大庭社長におめにかかりたい」と言うのである。
最終的に、株主総会前の大庭社長辞任で幕を閉じることになった。

【脅しのバイブル】
2009.07.10: 得意の交渉術
2009.07.03: 暴君の家庭
2009.06.19: プーチンのロシア
2009.05.19: 俺の欲しい車
2009.04.09: 金(カネ)の重み
2009.03.16: Singaporeの日本飯
2009.02.17: 結婚後、優位な立場を確保する方法2
2009.02.16: 結婚後、優位な立場を確保する方法
2008.07.09: 妹が見た悪夢
2008.01.23: モノの価値 流動性プレミアムは相手に払わせる スーツ編

実際この本はM資金とロッキードについて書かれているのですが、今回は噂のM資金詐欺について
抜き出して書いてみたいと思います。


消えてはあらわれるM資金

M資金というのは戦後わが国経済の復興のために絶大な権力をふるったGHQのマッカート経済科学局長の
イニシャルから取った
ものといわれる。マッカートが吉田茂と組み、蓄財した資金が日銀に保管されており、
これを低利で貸し付けるという話が端緒である。その資金の大もとは戦前、国民が戦費のために国に供出した
数十万カラットのダイヤモンドを日銀が保管していたが、占領が解かれた後、確認してみると、ダイヤの量は
四分の一に減少しており、この紛失したダイヤを隠匿、換金した「地下資金」が三兆円というのが通説
である。
平成19年に発覚した社会保険庁の年金記録不備問題などからすれば、ありうる話ともいえるが、大蔵・日銀
関係者は一笑に付すばかりだ。しかし、この話を精査した者は見当たらず、詐欺師のあいだではいまでも
立派に通用している。

その後、大蔵省の隠し資金、ユダヤ資金、オイル・ダラー、香港ダラーと資金源は変転を遂げていくが、
いずれも蜃気楼のまま消えている。
M資金詐欺は1965年から始まり、大企業だけでも20社を超えて話が持ち込まれ、はかない夢を追った多
くの男たちが踊らされた。取引の指定銀行は例外なく日本興業銀行だった。M資金の標的になる会社は不
祥事が噂されたり、資金繰りに苦慮していたり、事業拡大を目論んでいたりで、詐欺師たちはたくみにその
情報をキャッチ、接近をはかった。
その最たる例が、全日空の大場哲夫であり、日本鋼管(のちにJFEスチール)の赤坂武であり、富士製鉄
(のちに新日鉄)の永野重雄だった。

大蔵キャリアへの接待攻勢

「官僚も人の子。カネが好きだ」池田・佐藤栄作内閣で大蔵大臣を4期務めた田中角栄の名言である。
「護送船団方式」で昭和初めから金融行政を横並びでおこなっていたからである。大蔵省の意見は絶対、
全国の津々浦々の相銀・信金・生保・損保の支店まで行きわたっていた。そこで各行の企画部員は大蔵省
や日銀に日参し、行政指導がいつ下命されるのかを探るのが仕事の中心だった。その結果生まれたのが
東京・新宿の「ノーパンしゃぶしゃぶ」の接待であり、隠れて京都へ出張しての女遊びだった。さすがに検察
の手が入り、複数のエリート官僚が、あらたな有望な人生を台無しにした。

「飲む、打つ、買うは男の甲斐性」というが、これは昔の極道の世界、また一夜成金のお大尽にしか通じな
い価値観だろう。一介のサラリーマンが真似たら、人生を台無しにする。サラリーマンには住宅ローンがよ
く似合う
のである。しかし、「陰の権力」を握っている役人には、その誘惑が多い。運輸官僚に限っても造船
疑獄の壺井玄剛、本書に登場するM資金の大庭哲夫、関西国際空港の服部経治らである。

全日空M資金スキャンダルの主役

全日空社長は大庭哲夫、明治36年(1903年)生まれの65歳。早稲田理工学部を卒業し、昭和8年逓信省
航空局入り。大物運輸事務次官、若狭得治の大先輩にあたり、日本航空社長の松尾静磨の完全な子飼い
であった。
夜遊び好きの大庭は、交際費の無い航空庁長官のときから、紀尾井町にある高級料亭「福田屋」に通った。
そこで航空庁人事科秘書係長の池田正男は、架空の接待相手を作り、銚子なども水増しして、食糧費
(役所の接待費)をひんぱんに計上する役目をやらされた。

長谷村資 昭和23年東北大経済学部を卒業して日本銀行に入り、同30年日本輸出銀行審査部に出向。
昭和35年アラビア石油、39年佐藤栄作秘書、43年全日空。

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2009.08.31: Madoff's Other Secret 愛、金、バーニー そして わ・た・し
2009.08.18: インド旅行 これぞReal Emerging
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2008.01.28: ソシエテ・ジェネラルの大損

核テロの危険とは何か

武装した反逆部隊によって核兵器そのものが強奪されるという「ハリウッド映画」が好みそうなシナリオ。
核兵器を作る目的で核分裂物質が盗まれる
原子量発電所や使用済み核燃料貯蓄施設などの民生の原子力施設に対する攻撃や破壊行為。
いわゆる「汚い爆弾」など放射性物質と通常火薬を組み合わせた兵器

核兵器強奪に関して、小型で低威力の非戦略核兵器の管理について特に警鐘を鳴らしている。
ロシアには約3000発の非戦略核兵器があるといわれているがこれらの管理状況には不明な点が多く
管理のための条約も存在しない


核態勢見直し

冷戦時代の三本柱、大陸間弾道ミサイルICBM、潜水艦発射弾道ミサイルSLBM、爆撃機に搭載された
戦略核兵器のことであったのに対し、冷戦後の「新しい三本柱」とは攻撃能力、防衛、迅速対応能力の
3つ
である。

第一の柱である攻撃能力は、冷静時代の3本柱を全て吸収して新しく定義されたものである。
「非核および核の攻撃能力」と表現されており、核兵器も通常兵器と同列に位置づけられている。
第二の柱である防衛は、「能動的および受動的な防衛手段」と表現されている。21世紀の新たな安全保
証環境においては、攻撃能力だけでは侵略を抑止できない。9.11事件はこの事実を強調している。
この柱の中心に置かれるのは敵が発射した大量破壊兵器搭載のミサイルを到達前に上空で打ち落と
すというミサイル防衛構想
だ。これは現在の脅威はかつてのソ連のような特定の相手ではなく、誰がど
こから攻撃をしかけてくるかが予測不能であることを前提として対処しなくてはならないという考え方に
基づいている。
第三の柱の迅速対応能力とは状況に応じて柔軟かつ迅速に運用可能な戦力を保持するというものである。
配備から外された核弾頭を予備の戦力として保管し再配備にむけ待機させるというのは、この考え方の
反映である。NPRは核実験再開のオプションを保持するとい方針を打ち出しているが、今すぐ再開するわけ
ではなくても迅速に再開できるよう準備態勢を整えておくという意味で同様の考え方を反映している。

新しい三本柱の下での軍事作戦上の標的として浮上するのが、地中の標的や移動式の標的である。
例えば、アフガニスタン攻撃の際には、「アルカイダの拠点が地下にある」といった報道が盛んになされ、
イラク戦争においても「フセイン政権は移動するトラックに大量破壊兵器を積んでいる」との情報が流された。
NPRはこれらの拠点や施設を確実に破壊できる高度な正確性を持ち、かつ付随的被害を極力小さいも
のに抑えることのできるような低い威力の核兵器による「柔軟で適応性のある攻撃計画」が必要である
と記している。
構想を形にするためにアメリカは新型核兵器の開発を追及している。
その一つは地中貫通型の核兵器である。上空から打ち込むと地下深くの標的にまでたどり着き、地下で
核爆発を起こして標的を破壊するが、地上および周囲への放射線などによる被害は少ないものを開発
するというのである。
地中貫通型の兵器は一般にバンカー・バスターとよばれているが、アメリカは核兵器を搭載した
「核バンカー・バスター」を開発しているのだ。1997年地中貫通型のB61-11核爆弾が誕生した。
しかし実際の実験結果は、12000m以上の上空から投下しても貫通できるのは、乾いた土壌の場合
地表から約6m、凍ったツンドラであれば2-3mに過ぎない
というものであった。
これと並行してミニ・ニュークと呼ばれる低威力の核兵器の開発への動きもすすんでいる。アメリカ議会
はミニ・ニュークの開発は核兵器が通常兵器と同様に使用されてしまう危険性を高めるという懸念から、
威力5キロトン以下の核兵器の研究開発を1993年以来禁止
してきた。しかしNPRを受けて上下院の委員
会は2003年に研究の禁止を事実上撤廃している。開発への規制は依然残されているがミニ・ニュークへ
の扉の一つが開かれたことは確実である。

カリフォルニア州のローレンス・リバモア国立研究所に国家点火施設(NIF)という巨大レーザー施設がある。
水爆の二次爆発にあたる核融合反応をレーザーによってきわめて小規模な形で発生させるものであり、
それによって核兵器の爆発過程を研究しようとしている。施設の中核的部品であるレーザー増幅用の特
殊ガラスを日本の大手ガラスメーカーHOYAの現地法人が納入していたことが判明し、日本国内で広い
抗議の声が上がった。

ヨーロッパにおける核軍縮の大きな問題は、アメリカの核兵器がヨーロッパの国々によって共有されている
ことである。アメリカとヨーロッパの軍事同盟であるNATOの下で約150発の非戦略核兵器がベルギー、
ドイツ、イタリア、オランダ、トルコに配備されている。これらの国々は非核兵器国と言っても、実際には
アメリカの核兵器がその領内で臨戦態勢にあるのだ。

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2009.07.20: タイ旅行 国土がある、通貨がある、言語がある
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2003年2月に入り、IAEAの決議によって、北朝鮮の核問題は国連安全保障理事会に付託された。
このとき安保理はイラクの大量破壊兵器査察問題で大もめの真っ最中にあったが、結局イラクへの
国連査察は中断に追い込まれ、アメリカは軍事侵攻へと突入
した。この状況を見ながら北朝鮮は
「イラクは査察を受け入れたら攻撃された。安保理協議は戦争の前奏曲なのだ」と声明を発表した。
アメリカによるイラク戦争は大量破壊兵器の廃棄という大義であったが、中東諸国からは「二重基
準」を批判された。
「中東を大量破壊兵器の無い地帯にするという安保理の決定は、イラクだけでなくイスラエルに対
しても等しく適用されなくてはならない。」

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)はイスラエルは現在約200発の核兵器を保有していると推
している。これが事実であれば、イギリスよりも多くの核兵器を保有していることになる。
SIPRIによればイスラエルは1966年にネゲブ砂漠ディモナの施設でプルトニウムの抽出を初めて行い、
最初の核実験の計画を同時期に完了させた。現在の200発の核兵器はみ配備の状態で保管されて
いるという見方が強い。
これらはテルアビブ南東に位置する兵器庫に保管され、運搬手段となるミサイルも隣接して保管され
ているといわれている。イスラエル政府は公式には核兵器の保有を肯定も否定もしないという立場だ。

世界的な大量破壊兵器拡散の脅威を叫ぶアメリカ政府はこうしたイスラエルの脅威を一体どう認識
しているのであろうか。
これを知りたいと思った読者は、アメリカの国防省やCIAのホームページで、各国の大量破壊兵器
疑惑に関する報告書
を調べてみていただきたい。イラク、北朝鮮、イラン、インド、パキスタン・・・、
といった具合に国別に記述されている近年の主要な報告書にはイスラエルという国の項目そのも
のがない
ことに気づかれるだろう。アメリカはイスラエルの大量破壊兵器を一貫して不問に付して
きたのである。

ブッシュ米大統領は2002年9月の国連総会で、フセイン政権を名指ししながら「正当性を失った政
権は、権力の座から追われるのだ」と演説し、政権転覆への露骨な威嚇のメッセージを発した。この
直後、4年間査察を拒否し続けてきたイラク政府は査察の受け入れを国連に通告した。アメリカは
査察で問題が見つかれば直ちに軍事行動に移ることがきるような新たな国連決議を求めた。決議
はまた、軍事目的に限らず民生目的の核・化学・生物計画もすべて含めた完全な申告書を一ヶ月
以内に提出せよとイラクに要求した。これはエネルギーや薬品といった分野の研究や産業活動も含む
ものになり、およそ一国家がその全容を一ヶ月以内に文書にまとめるということは非現実的であった。

3月17日ブッシュ大統領は「フセインが政権にある限り、武装解除できない」とテレビ演説を行い、
フセイン大統領に国外退去を求める最後通牒を発した。こうして国連査察団はイラクからの撤退を
余儀なくされた。巡航ミサイルトマホーク40基が投下され、バグダッドに炎が上がったのはこの2日
後だった。自動的な武力行使への意向は認められないという国連合意を無視してイラク戦争が開
始されたのである。一連のプロセスは現在の国連査察がきわめて脆弱なものであることも露呈した。

インドの核保有の動機

西洋の大国と同等の立場に立つことを熱望するヒンズー至上主義者の主張を土台にしたものであり、
安全保障上の理由よりも国内政治的要因が中心の動機付けだった。これに対してパキスタンは国境
のカシミール地方の領有権をめぐり、1947年の独立以来半世紀以上にわたってインドと対立してきた。
両国の通常兵力はインド130万人に対してパキスタンは62万人といわれており、パキスタンの劣勢は
明らかである。パキスタンは隣の大国が核兵器を保有した今対抗措置として自分たちも核を持たなけ
れば国の安全を守ることはできないと主張したのだ。
SIPRIは両国の核保有状況についての特定は非常に難しいとした上で、インド30-40発、パキスタン
は30-50発という数値を上げている。 運搬手段としては短距離および中距離の弾道ミサイルが中心
であり、その他に戦闘機も保有している。ミサイルの実験は両国によって繰り返されており、すでに実
戦に使用可能な段階に至っていると考えられる。

【中東情勢関連本記事】
2009.08.28: インド独立史 ~ガンディー登場
2009.08.21: インド独立史 ~ナショナリズムの確立
2009.08.14: インド独立史 ~東インド会社時代
2009.04.24: 中東の歴史 「蛮族」を迎え撃つ「聖戦」(ジハード) 反十字軍の系譜
2009.02.02: イラン 世界の火薬庫 ~イランの周辺諸国との関係
2009.01.30: イラン 世界の火薬庫
2008.12.10: アラブとイスラエル パレスチナ問題の構図3
2008.12.09: アラブとイスラエル パレスチナ問題の構図2
2008.12.08: アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図

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核分裂物質

核分裂を起こすウラン235は、天然ウランの中で0.7%を占めるに過ぎない。残りのほとんどはウラン
238である。核分裂を引き起こすためにウラン濃縮という作業を施してウラン235の比率を高める必要
がある。
一方のプルトニウムは天然には存在せず、原子炉で人工的に生み出される物質である。
例えば、原子力発電でウラン燃料を燃やした後に残る使用済み燃料を再処理することでプルトニウム
を抽出することができる。
国際原子力機関(IAEA)によれば非核保有国が最初の一個の原爆を製造するために必要な核分裂物
質の量は、高濃度ウランの場合はウラン235の量にして25kg、プルトニウムの場合は8kgとされている

広島に投下された原爆リトルボーイは、80%濃縮ウランを64kg使用し、威力15キロトンの核爆発
(1キロトンとはTNT火薬1000トンに相当する威力のこと)によって同年内だけで14万人の命を奪った。

大量破壊兵器とは一度使用されるときわめて大規模な破壊や大量の殺戮がもたらされる兵器を他の一
般の兵器と区別して呼ぶ言い方であり、核兵器・生物兵器・化学兵器の3つの総称である。
生物兵器とは、炭疽菌などの細菌や天然痘などのウイルスによる兵器であり、化学兵器とは、サリン、
VXガス、マスタードガスといった毒ガスなど化学物質による兵器である。核兵器は熱線・爆風・放射能
という3つの要素により、大量破壊兵器の中でもっとも甚大な被害を瞬間的および長期的にもたらす兵
器であり、無差別大量殺戮を目的として設計された兵器といってよい。

核兵器はミサイルや潜水艦や爆撃機などの運搬手段と結びついて配備されることで、攻撃可能な戦
力となる

配備とは、核弾頭がミサイルにつまれて発射台にあるとか、そうしたミサイルを発射できる潜水艦が海
洋を巡回しているとか爆撃機につまれて核爆弾として投下できるといった状態にあることをいう。
ミサイルへの搭載には重量の制限がある。そのため核兵器の小型化を図らなくてはならない。
これには高度な技術が必要であり、核爆発を伴う核実験を行ってデータを入手することが不可欠だと
一般的には考えられている。核爆発があれば地震観測所が振動を探知できる。探知されない規模の
核実験を秘密裡に行うことは理論的にはありえないこともでは無いが威力の小さい核爆発を起こすこ
とは高度の技術を要する
ので、新たに核兵器を開発しようとしている国が最初からそれに成功すると
いうことは想定しにくい。

世界には現在どのくらいの核兵器が存在するのだろうか?
2003年1月現在で、地球上には約3万発の核兵器が存在する。
その中でロシアにおいて予備ないし解体待ちで貯蔵されている1万発が含まれ、実際に配備されてい
るのは1万6千発強と考えられている。配備されている核兵器のうち、数千発は即時発射体勢にある
と見られている。

NPT核不拡散条約

1986年に署名が開始され1970年に発効したNPTは、条約成立前にすでに核兵器を保有していた
5カ国を「核兵器国」残りの条約加盟国を「非核兵器国」と呼んでいる。
核兵器国とは、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5カ国であり、国連安全保障理事会の
常任理事国5カ国と完全に重なる

NPTに加盟していないのは、インド、パキスタン、イスラエルの3カ国である。いずれも事実上の核保
有国である。
インド・パキスタン両国は1998年に核実験を行い、核武装を進めることを公然と宣言した。イスラエル
は公言してはいないものの1960年代から核兵器を開発している核保有国であると考えられている。

【国家と戦争関連本の記事】
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2009.02.24: 孫子の兵法
2009.01.07: ユーゴスラヴィア現代史 ~国家崩壊への道
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