タグ「新株予約権」の一覧

優先株や新株予約権について、今までもこのブログ上で言及してきたことがあったが、読者の反応が極めて弱いことから軽くツイッターでつぶやくだけで終わらせようと思っていたところ、たった1人の勇気あるツイッターフォロワーがこの私に対して、熱心に質問を繰り返してきたので、その結果をまとめようと思う。ツイッターではその本質的な内容について既に言及したことの繰り返しになるので、ストーカー並みに私のツイッターを追っている読者にとっては何の意味もない記事となろう。ちなみに"ブログ上"で私が言及してきた超重要な「優先株・新株予約権」についての記事は、ブログの右側にある「新株予約権タグ」をクリックすることでその全容を読むことができる。

トヨタAA種類株式は金融機関の発行するTier1証券と異なり、個人投資家向けに販売していることから、一般読者への影響もある。また、ちまたにトヨタが個人投資家相手に有利なファイナンスをしているとか、逆に割高なファイナンスだとか、引受証券の野村証券が不当に儲けているだとか、根拠に乏しい被害妄想が飛び交っているのも聞くに耐えないので、AA種類株のバリュエーションについて真面目にここで言及する。

トヨタAA種類株式とはいかなるものかは、トヨタが自身のWebにて、きちんと公開しているので参照されたし。
http://www.toyota.co.jp/jpn/investors/stock/share_2015/pdf/commonstock_20150616_02.pdf

↑を読みましたか? or 内容は既に知っていますか? Yesの人のみ続きにお進みくださいw まま、続き読んでから確認の意味で後で読むつもりでもOKだよw

私が見たところ、インターネット上の評価では、トヨタAA種類株式についての

0.5%~2.5%に毎年0.5%ずつ上昇するステップアップ配当。
発行価格=行使価格、株式に転換する権利が発生する価格。
5年間の譲渡制限。

の3点が重要視されているようであるが、

suzukimasayuki-chigauchigau.jpg

それらはAA株のバリュエーションの本質とは全く異なる観点である。種類株とはいえAAは株式なので満期が無い。株式に転換する権利と5年後以降発行価格の2.5%の配当もらえる権利が永遠に続く。

AA種類株式ホルダーの権利=株式に転換する権利+2.5%の配当をもらう権利+発行価格で買い取ってもらう権利

の3種混合の権利をホルダーは所有している。しかもその権利に時間的制約はないので永遠、かつ、上記の3つの権利はホルダーの好きなように行使できるので、以下のように最大値をもって書き換えられる。

MAX(無限年コールオプション、2.5%永久債、元本価格プッタブル)=MAX(行使価値、保有価値、買取請求価値)

ではこの3要素をより具体的にバリュエーションしていこう。

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三井住友、2000億円超調達へ、新型債発行、みずほも1000億円。

大手銀行が国際資本規制への対応を加速する。三井住友フィナンシャルグループ(FG)は7月中に2000億円以上の新型債券を発行する。みずほフィナンシャルグループも同月中の起債を計画する。海外展開する銀行への資本規制の強化をにらんだ動きだ。
 三井住友FGが発行するのは償還期限のない「永久劣後債」という債券。主な買い手は生命保険会社などの国内機関投資家だ。普通株などで算出される自己資本比率が5・125%を下回った際に元本が削減されるが、同比率が上向けば元本も回復するのが特徴だ。金利は2%台になる見通しで7月下旬にも発行する。
 みずほFGも元本回復の条項を付けた永久劣後債を1000億円以上発行する見通しだ。3月に1000億円規模の永久劣後債を発行済みの三菱UFJフィナンシャル・グループと合わせ、3メガバンクがそろって資本増強に踏み切る。
 背景にあるのは「バーゼル3」と呼ばれる銀行の国際資本規制の強化だ。2015年3月期時点では、資本金や優先株など中核的自己資本(Tier1)ベースの自己資本比率は6%必要だったが、19年3月期には8・5%になる。グローバル展開する銀行には一段の上乗せが求められ、三井住友FGは9・5%以上必要になる見通しだ。
 永久劣後債は中核的自己資本に算入され、三井住友FGは今回の発行でTier1比率を0・35%程度押し上げる効果があると見込む。増資と異なり、1株利益も低下しない。15年3月期時点の同比率は12・89%で、今は余裕があるが一段の規制強化もにらんで早めの資本増強に動く。過去の優先出資証券の償還に合わせ今後、中長期で1兆円を超す永久劣後債を発行する計画だ。

Monica-Bellucci03.jpg

さて、いよいよバーゼル3の資本増強が日本の金融機関でも観測されるようになってきたが、三井住友、う~ん、良いですねぇ。日本の銀行の先駆者的な感じが僕は個人的に評価しています。三菱UFJの発行事例を見ると、なんだかよくわからない発動条項でも発行して売れちゃうみたいだから、三井住友もそのノリでやっちゃうとなると、評価が変わるかもしれないが・・・。

おそらく日本の金融機関がこれから発行するTier1証券は、この三井住友型のコピーペーストになるであろうから、まずは、「自己資本比率が5・125%を下回った際に元本が削減される」という(エキゾ語で表現するところの)自己資本比率ノックイン条項は無視した、シンプルな永久債のバリュエーションについておさらいしておこう。

従来型のクーポンc(面倒なので年1回払いw)のn年の債券のキャッシュフローとバリュエーションは

債券価格

で表される。

一方、永久債のキャッシュフローとバリュエーションは

永久債価格 

で示される。(これがわからない人、まぁ居ないと思うがw一般読者は、「無限等比級数の和」でぐぐると、どこにでも書いてあるw)とにかく、永久債価格Pがあれば、その価格からインプライされる無限年クレジットスプレッドrは簡単に求めることができる。

自己資本比率ノックイン条項がどのように入るかまだわからないので書くことはできないが、そのマイナス分を考慮すると、

Tier1証券価格Q=永久債価格P-自己資本比率ノックイン条項K

なので、K=0と想定して得られるTier1証券クレジットスプレッドが3%の場合、K>0であるならば、無限年クレジットスプレッドrは3%以下となる。

Q=P-K=c/r-K

なので無限年クレジットスプレッドrについて解けば

r=c/(Q+K)

例えば、Tier1証券価格Qが100の発行当初、3%のクーポン、自己資本比率ノックイン条項Kのバリュエーションが10だとしたら

無限年クレジットスプレッドr=3/(100+10)=2.73%となる。

過去に欧州で発行されたTier1証券の例を見ても、発行当初から現在に至るまで、自己資本比率ノックイン条項K、すなわち、Tier1証券の資本性部分(特にリスク)については無視して取引されている。つまり、債券部門がTier1証券をクレジット商品として扱うのが実際の事例で、おそらく日本でも、そうなる。

Tier1証券のモデル化はきわめて難しく、保有目的やトレーディングの方法によって、様々な仮定を定め、主観的にバリュエーションせざるを得ないだろう。Tier1証券が価格Qで取引されていて、単に市場価格に合わせて時価評価Qとすると、それを無限年クレジットスプレッドr(上記の事例だと2.73%)+Kで評価するのか、Tier1証券クレジットスプレッドのみ(上記の事例だと3%)で評価するのと、当然ながら価格という意味でのバリュエーションは変わらない。変わるのはリスク管理で、自己資本比率ノックイン条項Kのバリュエーションが無視できないくらい大きくなる時、次回の金融危機懸念が起きた時、その違いが顕在化するだろう。

その時に慌てて、資本性を意識して、対応しようとしても時すでに遅しだ。仮に自己資本比率が低下して、クーポンが停止したとしよう。その場合、キャッシュフローはなくなるわけだから永久債としてのバリュエーションがかなり空虚なものになるのは想像に難くないだろう? その場合、永久債部分Pの価値を0として、自己資本比率ノックイン条項Kのバリュエーションで評価してしかるべきでしょう? これは永久債。つまり次回の金融危機が何年後に起ころうが、100%残存している素晴らしい爆弾だ。俺はそれを楽しみに待っている。

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第6章 第三者割当ビジネスの隆盛と衰退

第1節

MSCBとはMoving Strike Convertible Bondの略で、日本では2000年頃にはすでに発行されていました。株価2桁(100円未満)の企業がMSCBを発行し、すでに投資の了解をもらっている特定の投資家(海外ファンド)に割当をして資金調達をしていたのです。北の家族、シントム、昭和ゴム、イタリヤードなどいくつもの企業が発行しました。資金繰りが苦しく、資金調達手段が他に無い企業がラストリゾートとして利用していたため、ほとんどの発行企業は、発行後、努力むなしく倒産しました。その後、2004年にいすゞ自動車が300億円発行したのを皮切りに、日本でMSCBの大ブームが巻き起こりました。MSCBを発行する企業は以前のような瀕死の企業ではなかったのです。またMSCBの買い手となったのは海外ファンドではなく、国内の証券会社でした。


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第4節 日本で流行するか、ライツイシュー

エクイティファイナンスの手法として、日本では公募増資が大半を占めており、第三者割当増資をたまに見かけるという感じです。その大半を占める公募増資に対して、既存株主の不満をよく耳にします。現実の世界で起きていることは、理論的背景はどうであれ、公募増資->株価下落、発行される新株の数が多いほど1株当たり利益の現象度合いが大きくなり、より株価も下落するのです。一方で、第三者割当増資でも同様に、足元でEPSの減少が起こるのですが、あまり株価下落が生じません。第三者割当増資だと、新旧株のアービトラージチャンスが無いから希薄化効果が潜在的に存在するものの、現出しにくい。新株を手に入れる新しい株主にとっては、どれだけ株価下落が生じたかはまったく関係ありません。むしろ、より下落したほど、安く買えるので嬉しいかもしれない。このように新規株主と既存株主との間で著しい不公平感が存在し、既存株主は無防備なのです。これが、不満のもとなのです。

不満を解消するライツイシュー

日本では公募増資が主流ですが、欧米では大規模増資の場合は、公募増資よりもライツイシューが選択されます。ライツイシューは、既存株主と新規株主の不公平感を減らすよう設計されており、その点では公募増資よりも優れていると考えられています。ライツイシューを一言で言うと、『既存株主の持ち分に応じて、新株予約権を株主全員に無償で割り当てる』ものです

さあ、俺はライツイシューを何と説明した??
2014.06.17 日本市場のライツイシューの歴史(2014年5月時点) 1/2 より

ライツイシューとは、増資に応じる権利の発行である。もう少し細かく表現すると、有償増資に応じる権利の無償発行である

うーん、俺の説明短くて良いと思うんだけど、三田さんがいま問題にしている、既存・新株主間の平等性を主軸に考えると、「株主全員に対する」という言葉が必要だね。

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第3節 何もしなくても…投資信託

為替スワップによるプレミアムって何だ?

毎月分配型の次のヒット商品は、通貨選択型です。新興国通貨のブームに乗った通貨選択型投資信託がヒットしました。しかし、これには非常に難解な説明がついていて・・・、目論見書には、収益源泉(リスク)を以下の3つに分けた説明が載っています。

・ハイイールド債への投資
・米ドルから選択した新興国通貨との為替スワップによるプレミアムもしくはディスカウント
・選択した新興国通貨の価格変動リスク

この説明で、為替スワップによるプレミアムを理解できている購入者がいるのでしょうか?さらに恐ろしいことに販売したセールスも理解していたのでしょうか? 投資家全員は無理として、もし、セールス全員が理解しているとしたら、これは衝撃的です。若い頃は勉強したもんだよ~と自慢していたおっさんセールスが読んでいたのは、実は『四季報』ではなく、ハイデガーの『存在と時間』だった、くらいの衝撃的事実です。…それくらい、ありえないということです。

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これ、セールス部門ではなくて、トレーディング・フロアでも『存在と時間』と言って、「あー、あれ俺も読んだねぇ」なんて反応するトレーダーは1人も居ないだろうねっていう三田さん流の嫌味ね。わかる? 学歴は一応、名が知れた大学ばかりなんだけど、大して勉強して無い奴ばっかりだからねぇ。芸術とかも理解できない下賤の者が多いな。

僕? 存在と時間? 読んでませんw

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4.ライツイシュー発行後の株価の推移

日経新聞の記者如きにライツイシューの説明は無理なので、この私が、実際に計算方法を示そう。

結果的にどうなったかを確かめるために、発表日と行使最終日を比較してみよう。行使最終日なので、ライツの価格W(行使最終日)は既に存在しないわけだが、イントリンシックバリューをもって計算できる。
W(行使最終日)=N(行使最終日)-権利行使価格A となるので、
(N(行使最終日) + Max(N(行使最終日)-権利行使価格A),0)・Y/X) ÷ S(発表日) -1
を計算すると…、平均リターンが -21% となり、この数値の体感・印象が、ライツ乱発による希薄化という批判の温床である。

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レカム+66%、タカラレーベン+24%と株価は上昇している銘柄が5銘柄あるので、-50%半額以下、半額近くになっている銘柄も多い。ここで全体情報の図を示そう。図の中の株価リターンが、上記で計算した数値である。ITM率とは、行使価格A÷発表日株価S、行使率は実際にライツが行使され、お金が払い込まれたライツの率。

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ライツイシューとは、増資に応じる権利の発行である。もう少し細かく表現すると、有償増資に応じる権利の無償発行である。ついてこれるか?

日本市場では約25件ほどの実績がある。新株予約権系ファイナンスは、ライツイシュー、ワラント、転換社債の3種に分けて、トレースしているが、2010年タカラレーベンのライツイシューを皮切りにデビュー。その後はなりを潜めていたが、2013年に堂々復帰したので、ここで言及しておこう。

「これだけの情報や知識を公開してしまって良いのですか?」とよく聞かれるが、全然問題無い。ここで書く私の情報元は、無料で誰でも取れるものだから、情報元のありかを言及しよう。ぐぐればそんなものはすぐわかるはずなのだが、情報元のありかだけでなく、プレスリリースの見方まで公開しよう。

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わー、尖沙咀(チムサーチョイ=チム)だ。久しぶり~。もう2週間以上滞在していますがほとんど銅羅湾と羅胡なので、初チム。私は香港に住んでいた時は、Island側だったので、カオルーンは、チムもほとんど知らず、当時ですら、MTRチム駅で迷うぐらいのレベルでした。Islandにいると、銅羅湾から中環までの間でほとんど全てが解決してしまうので、ほかは行く必要が無いし、香港やシンガポールはそれほど深掘りして面白い地域でもないので、利便性と効率重視で。多分初チム、ラス・チムでしょうw

国金軒 Cuisine Cuisine,The Mira (さてどれがレストランの名前なのかわからないですが名刺にそう書いてあります)
3F The Mira Hong Kong, 118 Nathan Road

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nyokeikazoku-ep01-2926.jpg

2013.03.14 欧州系バーゼル3対策、名前が変だよCoco Bonds

で細かく書いたが、自己資本比率に応じて資本に転化される債券。Contingent Conversion、略してCocoなのだが、実態はCapital Trigger Mandatory Conversion条項を持つ債券で、自己資本規制対策なわけだから債券というよりエクイティなのだが、年率何%という債券的なキャッシュフローを持っているため、債券扱いで、債券プレイヤーに取引されている。劣後債、永久債、転換社債、優先株は、永久債型、転換社債型(コールオプション付)、MSCB型(ストライク変動)、株式転換型(プットオプション売り型)からCocos(自己資本比率トリガー)まで様々な商品が時代とともに生まれ、

仏ソシエテ:2回目のTier1証券発行を計画
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MXKJ3Q6KLVSL01.html

などのように、ソシエテ・ジェネラル、バークレイズ、クレディ・スイス、BBVAなど欧州金融機関トップバンクが次々とTier1証券・Cocosを発行している。金利を何%というので比較される債券のような扱いだが、自己資本規制対策なので、資本性の強い商品であり、株式に転換される可能性がある債券というメザニン性=デリバティブ性が非常に魅力的である。エキゾチック・デリバティブの復活は望めないが、自己資本規制がある限り、金融機関債市場(と言いたくない自己資本だから種類株と優先株と主張したい)は不滅であり、なんかそっち関係のお仕事、ありましたら、私もやりたいんで、立候補しますw よろしく~♪

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1.離散配当
2.転換時期制限(これが無ければ全ての点で、行使価値と継続価値を比較するわけだが、一般に個別株のアメリカンオプションの新株予約権やストックオプションは、転換できない時期があるので、これも加えよう。)
3.キャッシュ・フロー(オプション自身期中に何かのキャッシュフローが発生することは普通は無いが、転換社債・債券型に拡張するために、期中、評価するデリバティブが生み出すキャッシュ・フローも評価できるようにする。)
4.セトルメントディレイ(行使してから株が来るまでの期間が0ではないことに対応)

これだけならバイノミアルでも対応できるのであるが・・・、パラメーターの期間構造やVolatility Skew、モデル・パラメーター的に、そこまで拘らないにしても、配当・転換時期・キャッシュフローなどというイベントに焦点を当てて、イベントごとに時間を区切ったり、現在に近いところを細かく刻んだり、という拡張性に向かない。バイノミアル・ツリーの本質は先ほども述べたように、u・d=1で、元に戻りながら進んでいくところが肝であり、そこが大きな制約条件となる。


期間構造、Skewや主観的な時間区切りなどへの拡張性を意識しているので、三項間確率漸化式、Trinomial Tree(トリノミアルツリー)を登場させよう。拡張性、つまりTreeの格子の大きさを変えることを意識しているので、ここでは有限差分法(Finite difference method)と呼ぶのが適切だろう

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新株予約権、アメリカン・オプション、従業員ストック・オプションなど、最適行使モデルによるバリュエーションが必要なデリバティブ群であるが、これらを、ちょっと扱う可能性があったので、また職人VBA関数を作ってしまった。プレーンバニラ、いわゆるヨーロピアンのブラックショールズならば、グリークの計算からIVの逆算ロジックまで含めて2-3時間で完成、VBAのソースコードもプリントアウトしたら、A4用紙約1枚で収まる程度の長さである。それに比べると、解析的に解くのが難しいアメリカン・オプションの評価モデルは、簡易モデルとは言え、数日かかった。

ここまで時間をかけて対応しているこの私に対して、とある金利系の後輩が、「そんなん、わざわざ作る必要あるんですか? c=Cって書いてあるし。」と、"のたまった"。c=Cだけを見て、出展がわかる諸君は、日本には珍しいデリ・オタレベルにあると言えよう。答えはJohn Hull、配当の無い株式のアメリカンオプションの価格Cは、ヨーロピアンの価格cに等しい。 というような記述があるはずだ。この教科書通りの文言をもって、"金利系"デリバティブの人間が、「アメリカン・オプションなんて、ヨーロピアンだと思ってバリュエーションしておけば良いんじゃねーの?」的な主張をしているように聞こえたので、この場を借りて、徹底的に斬っていこう。

まず、John Hull自体も、当然ながら配当の"ある"株式のアメリカン・コール・オプションの価格>ヨーロピアン・コール・オプションの価格 とはっきり書いてある。これは既に、この金利系デリバティブの後輩に対しての説明記事を書いているのでこちらを参照して欲しい。

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従業員の株式報酬型の新株予約権系、すなわちストックオプションのニュースは、ファイナンスが絡まないので素通りするのだが、気紛れで読んでみたら相当に突っ込みどころが満載だ。ショックなのは、怪しげなファイナンスを行っている"怪しげな企業"なら、資料の不備も人材不足なのだろうと思うのだが、不動産業界トップにある三井不動産のような大会社のプレスリリースでこのレベルなのである。

新株予約権の割当に関するお知らせ - 三井不動産

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見てくれ・・・なんじゃこりゃ? でしょ? この原稿を書いているのが広報なのか経理なのか、はたまた弁護士・会計士・コンサル事務所にアウトソースしているのか、日本の会社事情に詳しくないwので知らないが。とにかく、デリバティブに関することになると、日本は全体的にかなりレベルが低いのが、新聞等メディア以外でも目立つ。ストックオプションはかなり広く多くの事業会社で取り入れられているので、広報担当者なり、新株予約権の原稿を書かされて困っているなら、俺に言ってくれれば、面倒でない限り、無料でアドバイスしてやるぞ。面倒とは何かというと、守秘義務契約の締結の必要性や、インサイダー情報にあたるかどうかだ。「プレスリリースを発行する前に全体的にチェックしてくれ。」とかいうお願いは、この観点から言うと"面倒"な話だ。


まずは理論的な部分から斬っていこう。

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新株予約権付社債=旧称・転換社債=英訳・Convertible(以降CB)ですが、CBの行使価格は2017年満期ソニーの新株予約権付社債の場合(以降はソニーの場合)、957円で株に転換できる社債ですから、株価が十分に上がった場合は、株と同じ経済効果になります。逆に株が下がった場合は行使できないので、単なる社債(ソニーの場合ゼロクーポン債なので、満期に元本が返ってくる割引債)と同じ経済効果なります。CBは一つの商品で、株(配当、貸し株)、オプション性(Volatility)、債券(金利、クレジット)など、全ての要素を持ったハイブリッド商品なのです。

投資主体によっては、CBのハイブリッド性を嫌い、オプション部分のみが欲しい(ヘッジファンド)、あるいは債券部分だけが欲しい(三井住友銀行)というニーズがあります。CBの債券部分は、株に転換できるという性質上、負債の中で最もエクイティに近い劣後部分となるので、通常のCredit Spreadよりも高くなる傾向があります。逆に言うと、オプション部分だけが欲しい投資主体は、これを標準的な(シニア債もしくは劣後債の)CDSでヘッジすることはできません。発行量があまりにも多い場合は、CB専用のCDS(CBのCreditを引き受けてくれるCDS)が出てくる場合もあります。

そうした複数の投資家と発行体のニーズを満たすためのリパッケージですが、
CB-Repack.jpg

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イギリス系銀行、Lloyds,Barclays,RBSなどを中心に欧州系の銀行が発行していたとされるCoco Bondsと称されるものは何か? まずは、ちょっとわかりにくいFTの解説をご覧頂こう。後に私が解説を加える。

Contingent convertible bonds explained

Are they bonds? Are they stocks? Or are they actually catastrophe insurance?

Bankers declared the birth of a new asset class - contingent convertible capital notes, nicknamed CoCos - after Lloyds Banking Group announced a successful take-up of a £9bn exchange of CoCos for some of its existing hybrids.

Regulators think these instruments are the answer to banks’ capital prayers because they clear up the uncertainties of existing hybrids by converting into equity at a pre-set trigger and price.

But how do CoCo bonds work? Our interactive feature explains.

chanel-contingent-conversion.jpg

Coco Bondsとは、Cocosとは何か? 自己資本比率が下がった時に株への転換が発動する社債である。自己資本比率が下がる=赤字を出す≒株価が下がっている ということなので、株価が下がった時に株になる債券である。いわゆる一般的な新株予約権=転換社債=CB=ConvertiblesのようなCall Optionが付いた社債ではなく、Putを売っている社債なので、クーポンが高めになるのである。

Co-Co条項、Contingent-Conversionという言葉をすでに知っている人は、投資一族のブログ読者と言えども少ないと思うので、一般にCo-Coと言えば、というのを控えて、"従来"Co-Coと言えばに言い直すが、従来型のCo-Co条項は、条件付転換というのは変わらないが、転換価格が120%だとしたら、140%になったら120%で転換できる価格制限とか、転換できる時期に制限があるという条項である。FTの文中にちょっと出てくる"contingent convertible capital notes"とあるがCapital Contingent Conversionと記述しても良いくらいに思える。

ではこのCapital Continget Conversionが発動するのは、Core tier 1 Capital Ratioが5%以下になった時、と想定しよう。現在のtier1 Capitalが10%あるとするならば単純に株価が現在の半分(50%下がる)になった時に株への転換が発生すると仮定できる。(もちろん、Total Capital Ratioが株主に帰属する資本なので、それが15%だとしたら33%下がった時に転換が発動すると仮定すべきである、という反論はありだろう。) そもそもTotal Capitalと株価(時価総額)の関係も状況によって設定できると思うが、大事なことは、Tier1 Capitalが下がった時、ということは株価の下方に発動条件がある。つまり、Knock-In条項付に近いと言えるだろう。四半期ごとの決算上の概念なので、一般的なKnock-In条項の連続参照ではなく、四半期一度の離散参照ではあるが、仮定に仮定を重ねる話なので、連続参照・離散参照の差異は細かくこだわらなくても良いだろう。

ここで、Capital Contingent Conversionは、Knock-In Put売りを内包した社債であり、いわゆるAmerican Call Option買いを内包したConvertiblesとは全く異質なものであることがご理解いただけたであろう。銀行の資本規制の都合上で作られた商品ではあるが、この商品を批判するには当たらない。銀行都合が悪ならば、会社都合で増資発行される普通株式も悪とみなさねばならないからだ。しかし、うまく投資家心理を突いてきているのは事実で、これはエキゾチックオプションでもそうなのだが、Put売れというと躊躇してしまう投資家に対してPut売りを後押しするKnock-In条項が有効なように、ここでも事実上のPut売りストラクチャーを自己資本比率トリガーというKnock-Inで、後押ししているのである。期間が長いオプションであれば、PutとKnock-In Putの価格差はほとんど無いこと(言いすぎ?大きくないくらいが事実か?)が、発行者側の背景にある。

転換価格が固定されている場合と変動する場合があるようなので、ここではCoco Bonds,Cocos一般について語りたいので特定しない。だが、一方、一般に言えることは、高いイールドになればなるほど、資本性を強く帯びてくる。Coco Bondsのイールドのクレジットスプレッドに対する超過分は、自己資本利率が低下した時に株を引き受けさせられる義務を履行する対価にある。高いイールドほど、株式に転換させられる確率が高い。状況によっては株に強制的に転換されるというプットの性質は、優先株性が出ている。

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/90ef357a-34ad-11e2-8b86-00144feabdc0.html#axzz2MFqLTUq6

この記事では、バークレイズは、"the first high-trigger total-loss bond"と記述している。Cocoに比べるとLossという言葉が入っていて、ネーミングセンスのなさを感じるものの実態はよくあらわしている。私が実態に即してこのCocosを命名するならば、Capital Trigger Mandatory Conversion という性質を持つPreferred Stockの扱いだ。Mandatoryという言葉は投資家に嫌な印象を与えるので、商売としては不適切なネーミングではあるが。

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2011.10.24|PIMCO、日本の銀行のCDSを売却
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神戸物産、ジー・コミュニケーションのスポンサーへ

[東京 15日 ロイター] ジー・コミュニケーショングループ企業によると、神戸物産(3038.OS: 株価, ニュース, レポート)がジー・コミュニケーション(名古屋市)のスポンサーになる。同グループの外食事業に対し、神戸物産グループが食材の提供を行っていく。

 ジー・コミュニケーションは、第3者割当増資を実施し、神戸物産が18.9%を出資するクックイノベンチャー(兵庫県加古郡)がすべて引き受ける。この結果、クックイノベンチャーは、ジー・コミュニケーション株の68.18%を所有する親会社となる。その後、完全子会社化する。また、同時に、ジー・コミュニケーショングループのジー・ネットワークス(7474.T: 株価, ニュース, レポート)、ジー・テイスト(2694.OS: 株価, ニュース, レポート)、さかい(7622.OS: 株価, ニュース, レポート)の3社が発行する無担保転換社債型新株予約権付社債の全額(総額30億円)を神戸物産が引き受ける。

 ジー・コミュニケーションの親会社で、3社の実質親会社だったフーディーズは昨年8月に破たん、同社保有株の処分などが課題となっていた。Gネットワークス、Gテイスト、さかいの3社に対し、親会社であるジー・コミュニケーション(名古屋市)が株式公開買い付け(TOB)を実施する。GネットワークスのTOB価格は1株62円、Gテイストは1株31円、さかいは1株62円。TOB期間は2月18日から3月15日まで。

ロイターのニュースがわかりにくいので、まとめてみました。2月15日時点の引値、TOB価格、行使価格を並べました。まー、ひどい会社なんですが。ジー・ネットワークス、ジー・テイスト、さかいの3社が、新株予約券の発行をし、同時にDiscount TOBも行うということである。

G-com-G.png

行使価格が現値から12-15%ほど食い込んだド・インマネ・ファイナンス。株数は発行済株式数の45%相当の数量。払い込みが98円なので、行使価格を2%割れても、転換して売り込めば儲かります。TOBのそぶりを見せて株価維持を狙っているのでしょう。神戸物産は買収しまくりなので、40%Discountで買ってもいいと。神戸物産の後ろにいる銀行群はここ2-3年で200-300億円貸し込んで、買収工作を手助けしています。

現在、3社合わせて時価総額76億円ですが、TOB価格で買えるならば、52億円となります。しかし、株主構成を考えると、ジー・コミュニケーションの持分を差し引くと必要な買収金額は28億円です。

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ひどいよな。これ・・・。株式市場の冒涜を銀行が後押ししちゃ、駄目だよな。こういうの見てると日本株買いたくなくなるわw
「会社を株主利益最大化を目指して経営するよりは、お客様と従業員のために存在してると考えている」 と思える例が、大企業でも多く見られる。販売価格ありきで、コストが上がったら儲けが無くなるみたいな価格の決まり方とか・・・

【クレ・デリ系関連記事】
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2011.01.12: 最強ヘッジファンド LTCMの興亡 ~天才が描く収益設計
2010.11.15: 三田氏を斬る ~多彩な商品、CB/PS系
2008.12.04: CBとCall Option+Bondの違い for Beginner
2008.12.03: CBとWarrant+Bondの相違@8591
2008.09.26: 凡人のShopping@9001 Hybrid Finance
2008.09.25: 世界一のお金持ちの楽しいShopping@GS PPS+Warrant
2008.09.21: CDSはCorrelation Derivatives 
2008.04.17: 一族家における投資教育 ~CDO 
2008.03.20: 一族家における投資教育 ~新発CBとIPO



何かと思ったら、12日に発行した新株予約権(ワラント)をドイチェが引き受けている。(笑
お手盛り、ポジショントークニュース。アナリストも大変だね。

Sep 14 2011 リソー教育:ドイツ証支援により事業規模を2倍に拡大-収益増強狙う

【記者:日向貴彦】
 9月14日(ブルームバーグ):麻布、開成、武蔵などのいわゆる御三家中学への合格実績を持つ進学塾「TOMAS」で知られるリソー教育は、今後5年間で教室の数を250程度に倍増する計画だ。収益拡大を狙う。同社の岩佐実次会長が明らかにした。

 富裕層を対象に創業以来増収を更新しているリソー教育は、首都圏を中心に教室を拡大することで、生徒数も4万人規模に倍増させる。また、現在M&A(企業の合併・買収)に着手しているほか、海外進出も検討している。同社はドイツ証券に自己株式を引き受けてもらい42億円を調達する。教室向け物件確保をはじめビジネス拡大などに使う。

 リソー教育は1985年に創業。TOMAS、伸芽会、名門会などのブランド名で、個別指導を主に首都圏で展開している、麻布、開成、武蔵、女子学院、慶應義塾中等部などの難関中学に11年は904人の合格者を出している(前年同期比720人)。授業料は年間で100万円と日本で最も高い。

 岩佐会長(62)はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、「首都圏を中心にさらにビジネスを拡大していくほか、海外にも進出する方針だ」と述べ、「共存・共栄できるところがあれば、積極的にM&Aを行っていく」との考えを明らかにした。

 少子化社会において、同社は創業以来26年間増収を更新している11年2月期の収益は188億円、前年の173億円から増加した。株価も東日本大震災以来、17%程度上昇している。

このニュースの2日前にドイチェが引き受けていたファイナンスの概要

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今回は素人向けに解説しよう。この発行している新株予約権は、当初価格だとか取締役会決議が・・・というところは見なくてよろしい。「下限行使価格 5070円と終値の93%に修正」のところだけ理解すればよい

1.株価の終値が5460円になれば、

その93%の5077円でリソー教育は新株をすりドイチェに渡すということである。
ドイチェは5077円払って、時価5460円の株を手に入れるので、その値段で売れれば、383円、全体で約2億円の儲けとなる。
一方、リソー教育は5077円の払い込みがあるので、資金調達の額は42億円と書いてあるが、30億円程度でもかまわないと思っているということがわかるファイナンスなのである。この30億円という金額はリソー教育のバランスシートを見る限りかなり巨額であり、現在ある借金のほとんど全てを返済してしまうほどの規模である。一方で、株の時価総額は200億円程度あるので、30-40億のファイナンスはそれほど大きなわけではない。かつまた、単純な株によるファイナンスではなく、下限価格が現在の4500円-4700円よりも上に設定されているので、既存株主を大きく傷つけるわけではない。

2.株価の終値が後1年間、5460円よりもずっと低い場合、

取締役会は行使価格修正もできず、ドイチェは新株予約権の行使はできない。


ということになり、ドイチェが2億円も儲けてけしからんということではない。株が上がらないと、ドイチェは何もできない。だが失うものはなんと300万円。別にどうでもいいね。おそらくヘッジもしてない。

ヘッジとは、ドイチェの立場に立って考えた時、株が上がれば2億の儲け、上がらないと300万円の損ということは、その収益を平らにするためには、株を空売れば、それが平準化される。300万円の損失を回避するためにわざわざ借株をして、しかも儲けの一部を小さく確定させるようなことはおそらくしないであろう。

とすれば何をするか? アナリストに、わめかせたと・・・。こりゃ別に追加コストかからんしなぁ。

【アナリストの実力と株価予想】
2010.08.09: 株メール Q1.企業業績以外で株価が上がる理由
2010.03.10: オプション取引に警戒感
2009.12.02: 金融犯罪に手を染めた元米ミス・ティーンの転落人生
2009.09.23: デリオタおじさん
2009.09.15: OptionのNewsはどうしてこうも気色悪い書き方なのか
2009.01.21: アナリストの前で言っちゃいけないこと
2008.12.26: 将来の株価をVolatilityで予想ってお洒落
2008.07.21: GS オプション株価予想の結果
2008.07.01: すばらしきAnalyst様
2008.06.03: VND ドンドン売られる
2007.12.18: 株式市場の将来の方向性

延命企業の愚策に食いつく悪徳ファンド

マンションの室内コーティングといった労働集約的産業がヘラクレスに上場し、2年足らずで風評被害などに遭遇したゆえもあり、延命措置企業になってしまった。実業としてビジネスが成立しているのだから、いったん上場を廃止されたのちに再起して再上場を期するという手も考えられたし、大手企業の傘下に入って資金調達して再起を図るという手も考えられた。実際主幹事証券はこの方法で全面的なバックアップを約束してくれていた。ところが、その企業の社長はいずれの手段も採らずに、第三の方法に陥ったのである。そして、これを狙っていた「市場撹乱勢力」に見込まれ型どおりの結末をたどってしまったのだ。その企業は2007年1月にMS増資の施行を発表した。この場合下限転換価格を決めてあったので、株価はその値段まで一瞬にして下落した。株主総会を何とか乗り切って総会から41日目、10株を1株にする株式併合と、あるファンド向けに大量の新株予約権の発行を実施すると発表した。取引所は同日、「流通市場に混乱をもたらす恐れがある」として投資家に注意を促した。取引所が特定の銘柄について投資家に注意を促すなどということはめったにあるものではない。


新規公開株の甘い誘い

未上場株に人気が集中するのはIPO時の値上がり幅が大きいからである。この手の話を持ち込んでくる人々は何も分かってない者がほとんどだ。事細かに質問をするとそれがよくわかる。
1.上場が予定されているなら主幹事証券はすでに決まっているだろう。それはどこの証券会社か?
2.類似会社比準方式でいう類似会社はどこか。その試算価格はいくらか?
3.DCF法で割り出した株主価値の金額はいくらか?発行株数は何株か?
4.直近二年間のバランスシートと損益計算書を見せてほしい
5.直近の有価証券報告書を見せてほしい

ロマンあふれる沈没船の財宝引き揚げ

不動産詐欺は、陸の上の土地・建物に限らない。海底に投資させることもある。第一次大戦中に日本郵船の八坂丸という客船が、地中海でドイツ潜水艦に撃沈される事件があった。この事件では船長と乗組員の働きで乗客全員が救助され、美談としておおいに賞賛の的になったが、この船には英国から運ぶ使命を帯びた大量の金貨が積んであったという史実である。これを積み荷リストで確認した山岡という男が、海底の金貨を引き揚げて出資金に応じて分配するという事業を企画し、見事に金貨を海底から掬いあげることができたので出資者全員は出資額の100倍の配当金を得た。「それ以来ずっと、沈船引き揚げが儲かることは日本人の記憶に強く焼きついている」(阿部譲二著「騙してごめん-私が舌を巻いた5人の詐欺師たち」)

戦後復興のためのガリオア・エロア資金

ガリオア・エロア資金というのは、アメリカの「占領地域統治救済資金」がらみの話である。1946年から1951年にかけて、アメリカが第二次大戦で荒廃した被占領国を救済するために用意した占領地域統治資金は、「Government Appropriation for Relief in Occupied Area Fund」の頭文字をとって「ガリオア(GARIOA)資金」と呼ばれた。被占領国の人々の生活に直接必要な食料や衣類に向けられた。これとほとんど同じ頃に「エロア(EROA)資金」というものがった。「Economic Rehabilitation in Occupied Areas」 日本・韓国の産業を再開するために鉄鋼や石油などに充当された「産業復興資金」で1949年と1950年に二度充当された。ガリオアもエロアもともに資金でではなく、物資で援助された。いずれも1952年に打ち切られ、前記の見返資金特別会計は産業投資特別会計に引き継がれた。その後、1954年からこの両資金の返還交渉が始まった。贈与と考えていた日本側は戸惑ったが、ちょうど列島改造バブルの過剰流動性が渦巻いていた1973年5月、日本側の一括繰り上げ返済で終結したということになった。ところが、金額に食い違いが起こったのだ。供与額と返済額とが大幅に食い違っていたのである。この差額14億ドルはどうなってしまったのだろうか。

【金融ヤクザのお仕事】
2011.01.07: イトマン・住銀事件 ~イトマンをめぐる様々な疑惑
2010.10.05: マネー・ロンダリング入門 ~実際に起きた事件
2009.08.31: Madoff's Other Secret 愛、金、バーニー そして わ・た・し
2009.07.17: 秘史「乗っ取り屋」暗黒の経済戦争
2009.02.06: Madoff続報 (号外)
2008.12.16: 5兆円詐欺事件に含まれるDerivativesの追跡
2008.08.18: 8868 スワップ契約についての考察
2008.01.28: ソシエテ・ジェネラルの大損



1995年、ロングタームのデリバティブ残高は6500億ドル程度だった。その後二年間で倍増し、1兆2500億ドルという
途方もない数値となる。ロングターム(に限らずどこでも)の開示の不透明さを考えればデリバティブ・リスクを取引ごと
に評価するのは無理な相談だ。しかも多くはヘッジ目的で互いに相殺しあうポジションをとっているので、実質的な
エクスポージャーを計算するもの無理
だった。ただひとつ言えるのは、それがものすごいペースで拡大しているらし
いということだけで、同じ現象がウォール街の津々浦々で起きていた。


だねぇ。わかるよ・・・。デリバティブの取引"量"の定義が実に難しい
例えば、先物1枚とButterfly Spreadを比較した場合、Notionalで比較すればButterflyは4倍となる。
最大損失でやると・・・、先物が無限大となってしまい、先物1枚と先物2枚の区別もつかなくなる。
Deltaという主観的な手法で測れば、Deep OutのPutは何枚売ったって、リスクがないことになる。

ましてや、株と金利(債券)が混合している場合、さて、その取引量はどのように規定すべきか?
Notionalが同じならば、一般に、株のデリバティブはかなり大きなリスク量を持っていることになるだろう。
一般にトレーディングの世界では取引量を示すのに使うのは年間のPL BudgetとRisk Limitくらいだろうが、
これまたよくわからない、別な言葉でいうなれば、主観的に決まる数値に過ぎない。


1997年末、ロングタームの古巣のソロモン・ブラザーズは、モーザー事件(米国債の入札で、落札上限を超えたシェ
アを得るために財務省に虚偽の申請を行った)を皮切りに、メリウェザー、ローゼンフェルド、ハガニ、ホーキンス、ヒ
リブランド脱退と続いた騒動以来、どうしても失地を回復し切れなかった。投資銀行業務の確立を図ったもののこれ
が収益源になることはついになかった。ここに来て、アービトラージ・グループもロングタームと同じ圧力(スプレッドの
縮小と投資機会の減少)を受けていた。1997年早々、経営陣は大規模な資本注入が必要だという見解を固めた。
バークシャー・ハサウェイを通じたソロモンの筆頭株主ウォーレン・バフェットにとって、左前の会社に追い銭を投じること
は体質的に受け入れられなかった。ソロモンCEOのデリック・モーンは、資本注入がだめなら身売りしかないという立場を
明らかにした。でも誰に? モーンはチェースに打診したが、きっぱりはねつけられた。次にトラベラーズ会長サンフォード・I・
ワイルと昼食を共にする。保険会社トラベラーズは、傘下にスミスバーニー証券を持っている。ワイルはアービトラージ
については、変動性が高すぎると見て嫌っていたが、一流の投資銀行を設立するのが夢だった。ワイルが、ソロモンと
トラベラーズが合併するなら、ワイル自身が責任者の椅子に就かなくてはならないと主張した。バフェットにとって、新会
社のトップが誰になるかは問題ではなかった。ソロモンが売れればそれでいい。ワイルは株式交換で90億ドルを提示し、
かくしてオマハの賢人は、めずらしく手を焼いた投資先から開放された。いつも通り如才なさを発揮して、ワイルを指し
て株主価値を構築する"天才"だと持ち上げる
。ワイルの部下は、ボスが落ち目の銀行に大金を支払うのを見て、仰天
した。特にソロモンといえば、収益の柱はアービトラージで、ワイル会長はアービトラージが大嫌いだ。社内の冷やかし
屋が笑いをこらえつついった。「90億ドル支払って、"この者は偉大な投資家なり"って書いてある紙切れをウォーレ
ン・バフェットからもらったわけだ。今それを握り締めて、みんなに見せて回っているところさ。
キャンディ売り場の子供
と同じだね。」


キタか賢人バフェット。


10月、マートンとショールズがノーベル経済学賞を受賞した。「1987年の暴落について、どれくらい責任があるとお考え
ですか?」呆気に取られたノーベル経済学者は、口から泡を飛ばさんばかりの勢いで答えた。「ゼロ。責任など全く感じ
ません。ダイナマイトを発明したノーベルに、第一次大戦の責任を感じるかどうか聞くのと同じです。」なおも突っ込ま
れ、ショールズは自分の理論に基づいて取引したトレーダーたちが、つまりダイナミックヘッジの結果、下落局面に売り
が殺到して、下げを加速したことを認めたものの、犯人はおなじみのスケープゴ
ート、"流動性"の欠如であるとした

ウォールストリートジャーナル紙はこの受賞で、同紙が拠り所とする信念に折り紙がついたと見た。
「スウェーデン王立アカデミーは、次の見解を明らかにした。市場は機能する。」
信条を表明するには間の悪い時期だ
った。アジア全域で、為替と株の市場が崩壊しかけている。震源はタイを皮切りに、マレーシア、インドネシアと移動し
た。10月1日の一日だけで、インドネシア・ルピアが6.5%、マレーシア・リンギットが4.5%、フィリピン・ペソが2.2%下落
する。二日後、ルピーがさらに8.5%下落。10月下旬になると、アジア全域で企業のデフォルトが相次ぎ、景気後退懸念
をあおった。投機筋が次に矛先を向けたのが香港ドルだ。香港政庁は、まだ英国の統治下にあったが、報復として、翌
日物金利をなんと300%に引き上げた。香港株式市場は一週間で23%下落した。この頃になると米国の投資家もアジア
危機を引き金に世界不況に突入するシナリオに身震いして、全面退却を始めた。夏の間に8300ドル台に乗せたダウは、
10月ほぼ一本調子で下げ続ける。10月27日、アジア発の震撼がついに米国に上陸した。まず香港が下げて始まり、6%
下落。続いて米国が眠りから覚め、ニューヨーク証券取引所は激しい売りを浴びた。パニックを回避しようと取引停止措
置が二度発動されたが、焼け石に水。下落相場に備える保険を提供していたオプションの売り手は、10年前のブラックマ
ンデーの時もそうだったが、泡を食って売りに走った。連鎖的な売りが、マートンがモデルで描いたダイナミック・ヘッジが、
この日の下げを加速する。ダウは554ポイントと過去最大の下げ幅を記録し、率では7%下落した。ロングタームは今回も
弾をかわした。ボラティリティが高まったのを見て、沈静化に向かう方向で、つまり株価の変動性が低下する方向で、デリ
バティブの巨大のポジションを取り始めた。ソロモンでは10月に入る前に同じポジションを取って1億1千万ドルを失った。
UBSはやはり株式のボラティリティに賭けていて、デリバティブ部門で巨額の損失が発生したという噂がウォール街を駆
け巡る。1997年のUBSの損失は6億4千4百万ドルに達していた。
特に痛かったのが日本の転換社債取引
で、これにかけてはロングタームが一枚上手だった。CEOのカビアラベッタは、
ここに至ってようやく、お気に入りのトレーダーが銀行をつぶしかけていることを悟る。11月、ゴールドスタインは解雇され
た。続く12月、ライバル、スイス銀行との合併に踏み切った。
マリンズはこの年を振り返って、トラブルを回避できただけでも上出来だったと見ていた。「われわれはアジア危機に事
前に対応していました。言い換えればそのための戦略を組んでいました」。しかし教授たちは誰の目にも明らかなアジア
危機の教訓を見落としていた。いったん危機が始まると、市場と市場の相関性がいつもより密接になり、一見何の関連も
ない分野の資産が同時に上昇し、同時に下落する。じきクリスマスを迎えるある日、はるか遠い国の話と思えるニュース
がほとんど誰も気づかないうちに伝えられた。格付け会社のスタンダード&プアーズが、ロシア債の格付を引き下げた。

【金融工学理論の実践】
2010.10.25: 三田氏を斬る ~金融工学の理解と解釈
2010.09.15: 株メール Q7.株価のマルコフ性
2010.07.01: 数学を使わないデリバティブ講座 ~リスク中立
2010.01.25: 50% Knock-In PutのPremiumって実現できるの?@最終章 LVの要請
2009.11.10: 為替オプションの基本勝ちパターン? プッ
2009.10.08: 亀井さん日経平均先物禁止
2009.10.06: Black-Scholesは間違っている2
2009.09.29: Black-Scholesは間違っている
2009.08.05: 金利をSalesに教える
2009.06.16: VAR SWAPのGamma+VanillaのGammaでGamma Neutralになるか?
2009.06.02: Multi Underlying OptionのGamma Trading
2009.05.26: Crossed GammaとDeltaの定義
2008.10.13: 株と通貨の相関
2008.09.21: CDSはCorrelation Derivatives
2008.01.21: 悲しい時は、中立測度変換
2007.12.26: Global Basket Correlation

P102 新株予約権付社債の理論価格

株価がゼロに近づくと、社債価値もゼロに落ちていく様子が、グラフで描かれています。

おっと、先生らしくないな。教科書的に書くなら、株価がゼロ=社債価値がゼロではないだろう。
ただ、CBを出している会社は総じて資金繰りに苦しんでいて、金利すら払えないからCBを発行しているわけで、
デフォルト時にはCBの価値はゼロというのは結果的には正しいと思う。ただ資本構造的に、CBは株より優先な
ので社債価値はゼロ以上ということに含みを持たせるのが教科書的であり、キャピタルストラクチャーアーブに
つながる書き方でもある。

P113 CBのアセットスワップ

これ・・・飛躍しすぎじゃねーか? 素人向けだろ? この本・・・、絶対関係ない世界のような気が・・・。
主たるデリバティブプレーヤーの一つである富裕層が、主に取引しているのは信用管理が不要な仕組債であり、
OTCでオプション売買することすら、かなり稀だと思うぞ・・・。アセットスワップなんかやるかね?
クレジットスプレッドは社債発行体の通常のクレジットスプレッドより少し高い水準になる理由としてコーラブル性を説明
しているが、CBは劣後だからってのもあるな。

P132 優先株

タイトルは面白い優先株とすべきだろう。優先株やCBは実に多彩で、優先株とはこのようなものであると規定することは
できない
。呼び名のバリエーションも多く、非常に難しいが、大きく分けて

1. Risk Reversal型(Call Buy) 仮称Participating Equity Preferred Stock (PEPS)
2. Put Short型、Preference Equity Redemption Cumulative Stock (PERCS)
3. 永久債型 Perpetual Bond 償還期限と株式強制転換条項の無い債券型で"再建"を目指す。

の三種類がある。

この本に記述があるのは、1のPEPS型である。
PEPS型、あるいはPut Short型優先株に内包されるPut売り、ガンマショートが株式市場に与えるインパクトというのが確
かに面白い部分ではあるのだが。

CB(新株予約権付社債)と優先株は似ていて違うということに対する補足的な説明を加えると、優先株は資本性を持って
いることが規制で求められる
ことが多いため、債務性の象徴である返済の義務が無いのが望ましい。よって株式への強
制転換や償還期限が無い永久債型を有していることが多いのがCBとの根本的な違い
である。また単なる資金繰りニー
ズの場合は、Debtで調達しようが、Equityで調達しようがどちらでも同じだが、自己資本規制がある金融業界は、自己資
本に組み入れられる資本調達の必要に迫られ優先株を発行する傾向が強いことも付け加えておくべきだろう。

【クレジット系関連記事】
2010.10.22: 債券投資家はシティがBOAよりも安全と判断
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2008.02.02: 信用取引 証券会社の儲けと投資家(顧客)のうまみ 
2007.12.14: 久々のお買い物 C 5.875 FEB 2033







P94 信用リスクと担保 「OHT株の鉄砲事件」

かかか、詳しくはここをどうぞ。
信用取引 証券会社の儲けと投資家(顧客)のうまみ  

P123-127 カバードワラントの裏側

ネタバレになるからここについては本文を写すのは止めよう。
GSのE-Warrantとかやってる人は、「デリバティブズ・ビジネス入門」を買って、ここを読んだ方が良いな。
富くじを買えば儲かるかもしれない。だが、売り手は常に儲けているということを忘れてはならない。


P131 カバードコールのインセンティブ


オプショントレーダーは株価の分布形状は正規分布を前提に考えています。これに対して投資家が予想
する将来の株価分布は、株価が下に行く可能性が高いと考えている
のです。この場合、投資家はコール
オプションがインザマネーとなる可能性はトレーダーよりも低いと考えるので、トレーダーが提示してくれる
オプションプレミアムは魅力的に映るはずです。


あーん? 投資家が株価の分布なんか考えるわけ無いだろ?
投資家が考えているのはUpside Returnの可視化と諦められない思いだよ。
Equiry Returnの可視化とは、すなわちFixed Income化と同義なわけであるが、「将来、株が上がったら上がった分
だけもらえますよ。」ではなく、「1ヶ月で2.5%なんで、年率30%に相当します」というのを見ているのだよ。下に行く可
能性が高いと思っているなら、売るよ。デリバティブなんかやってる投資家は、雑所得課税とか関係ない世界の住人
なんだから。株価がどうなるかは知らないけど、オプションプレミアムが高い、年率30%って株で実現するのは難しい
と思っているからやるんだよ。
短期的に極端に上に行く可能性は低いとは思っているんだが、一度買ってしまった株を諦めて利益が出ていないまま
売るのは悔しいというのもある。

P147 EB

この本にあるように、一般にはEBはPut Short型、CBはCall Long型ということに間違いは無い
だが、正確には定義通り社債発行体と転換対象株の発行体が違う転換社債というのが正しいだろう。
例えば政府保有株を売りたい場合、政府系機関社債(例えばテマセク)なのだが、個別株(シングテル)に転換できる
EBは、Call買い型のEBもありうる。Put売り型に限定したい場合は、Reverse Convertible(RC)やTarget Buyが
最も美しい表現
で、Target Buyは債券名・商品名というより戦略名なので、日本、ひいてはアジアは、
Reverse Convertibleという表現にそろそろ直した方が良いだろう。
ちなみにアジア(香港など)で見受けられるRCの方言は、ELN(Equity Linked Note)である
「俺が担当してるのは、全部Equity Linkだよ!!」
と怒りのツッコミを入れたくなる読者もいるだろう。まったく何の意味があるのだかわからないネーミングセンスなので、
ぜひともその習慣は止めていただきたいものだ。


【Vanilla・幾何ブラウン】
2010.07.08: 新しい読者の嬉しい努力 数学を使わないオプション解説 Vanillaって?
2010.05.14: オプションの清算値の計算方法 これは一体何の計算?? 
2010.03.24: オプションセミナーに行ってきました@SGX
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